Record China 2017年1月2日(月) 14時0分
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20年以上経済の低迷が続いている日本にとって、Eコマースは貴重な明るい材料といえる。「日本のEコマースの最も堅固な要塞」の親会社がストリームグループであり、そのトップが正真正銘の中国人であることを知る人は少ないのではないか。
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イノベーション競争は人材育成競争
中国と日本との関係を形容した場合、多くの人はまず「一衣帯水」という言葉を思い浮かべるだろう。確かに、地理的にも近く、政治、経済、文化の分野で千年以上つながりを持っているし、欧米の学者は日中両国をともに東アジア国家のカテゴリーに入れる。しかし歴史を理解している人であれば、日中両国は近現代においてそれぞれの道を歩み、何度も激しく衝突したことを知っている。それはどうしてだろうか。
100年来、多くの中国の若者がこの問題について考えてきた。そして苦しみながら答えを探している。1989年10月、中国で大学3年まで学んだ劉海涛はためらうことなく学業を捨てて来日し、日本語学校から学び直した。これもまた答えを得るためである。「日本に行って自分の目で見て、自分で日本にどんな違いがあるのかを体験したいという願望は日に日に強くなり、もう胸が苦しくなっていた。それ以上はもう一刻も待てなかったので、すべてを顧みず日本に来た」。
学生時代から、「日本」はずっと劉海涛の心の中の重要なキーワードであった。相撲、歌舞伎などさまざまな日本文化に強く興味を魅かれた。映画『ザ・ラスト・サムライ』で彼は「武士道」ファンになった。1950年代から70年代の日本の「経済の奇跡」は、さらに彼の心に多くの疑問符を生んだ。
劉海涛の日本の第一印象は大通りに緑が多く清潔なことだった。街を歩くと、この中国人青年に多くの日本人は微笑みを返してくれて、さらに彼をうきうきさせた。「僕はこんなに人に好かれるんだ!」。日本での生活が長くなった劉海涛は、日本人は地域の中で知らない人に会うと微笑んで会釈する習慣があり、特に「好き」だと示しているわけではないことを知った。しかし、中国では見知らぬ人に対して普通は微笑んで挨拶はしない。「われわれは調和社会、団結友愛といつも口にするが、同じ地域で生活する人に会っても微笑みも挨拶もしなければ、友好的な雰囲気をどうやってつくりだすというのか。この日本人の微笑みや挨拶を軽く見てはいけない。礼儀だけでなく、人と人との間の信頼と調和を表しているのだ。同じ東アジアの国として、礼節を重んじる国である日中両国のこの『違い』をわれわれは真剣に考えなければ」と劉海涛は、しみじみと話す。
日中の違いの答えを探そうとすれば、日本語が踏み台になることは明らかだ。名古屋の日本語学校で、劉海涛は驚くようなスピードで学び、1年もたたないうちに日本語能力検定試験の1級に合格したが、それと同時に彼はあちこちでアルバイトをして学費と生活費を稼がなければならなかった。
劉海涛は中国と日本とは近代、異なる道を歩んだが、それは「大陸国家」と「海洋国家」の差なのだろうか、という疑問をずっと持っていた。その疑問を解くため、彼は1991年に名古屋から上京し東京商船大学に入学した。中国でも大学に通っていた劉海涛は日本の大学に入った後、旧弊があると感じた。
「理系だから、日中両国の大学の先生方の知識はそれほど違わないのだが、教育方法では日本はとても古くさい。これも日本社会がイノベーション能力に欠けている原因のひとつだろう。良い教育システムから生まれた学生は自ら思考でき、創出できる力を持っていて、実践力も非常に強いはずだ。現在、中国では『みんなでイノベーション、みんなで創業』が奨励されているが、これは正しい目標だ。しかし、情熱だけでイノベーションや創業の能力がなければ、カナヅチを水に飛び込ませるようなもの。詰め込み式の教育システムでは人材は養成できない。よく言われるように、21世紀の競争は人材の競争、つまり人材育成の競争である」。教育について劉海涛は思うところがあるようだ。
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