中国人投資家は日本でどんな不動産を買っている?

Record China    2018年12月8日(土) 7時40分

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日本のどんな物件が中国人投資家に人気となっているのか、その動向についてSUパートナーズ株式会社の朱榮榮さんに話を聞いた。写真(中)が朱さん。

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しかし、近年の不動産価格上昇、為替の変動等の影響で、1R物件の購入数が減少している傾向にあります。現在は、投資目的というよりは、純粋に日本が好きで旅行に来た際のセカンドハウスとして利用される方、土地を購入し自分所有の戸建かマンションを建てたいと思っている方、お子様の日本留学の際に住む家として、物件を購入されるお客様が増えてきております。したがって、中流階級の方より、経営者や富裕層の方が増えてきています。

記者:中国人投資家に応対する際に気を付けていることはありますか?

朱さん:文化や習慣に関して、日本のお客様と異なる部分もあります。例えば、価格交渉の幅が中国のお客様はかなり大きいです。日本で大幅な値引きはあまりできませんが、中国人のお客様は、大幅な値引き交渉をしないと損をするという風習があります。お客様の希望に近づくよう、頑張って交渉する一方で、日本の習慣を理解して頂くようにご説明もさせて頂きます。

中国のお客様は、お互いの都合で随時スケジュールを変更する時もありますが、日本では決まったスケジュールで行わないと、大きなトラブルに発展することもあります。したがって、物件の売買契約から送金、決済までの間、やるべきことをきちんと伝えることが大切になってくるので、ご説明、再確認等には非常に気を付けています。

記者:中国人投資家とのやり取りで印象深いエピソードがあれば教えてください。

朱さん:弊社の物件を購入された中国人のお客様とより深い関係を築くため、先日、代表の鈴木と一緒にお客様の住んでいる都市に行ってきました。お客様が運営しているホテルに泊まらせて頂き、美味しい料理をごちそうしていただきました。2泊3日の短い間でしたが、様々な観光地を案内していただくなど、素晴らしいおもてなしを受けました。その間、お客様の家にもおうかがいしました。日本の書籍、陶器などがとてもたくさんあり、博物館のようなコレクションを見せていただきました。お客様がどれほど日本のことが好きなのか、伝わってきました。

記者:今後の日本の不動産市場はどのように変化すると思いますか?また、中国人投資家はどのような動きをすると思いますか?

日本の不動産市場は人手不足、少子化、消費税増税、民泊新法の施行などの影響を受けており、とりわけ民泊新法の施行により、違法経営していた物件の売却が相次いでいます。金融政策や政府の戦略の動向が不動産市場に大きな影響を与えると思います。東京五輪後、不動産の供給過多や人口減少により不動産価格が下落する予測がありますが、都心エリアと高級エリアでは下落の可能性は低いと考えられます。

日本の不動産価格は上昇しつつありますが、世界の他の主要都市と較べるとまだ低い水準です。中国人投資家にとって東京は特に魅力的なエリアで、東京都心の投資市場がさらに拡大すると期待しております。(取材/内山)

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