<コラム>親韓派も驚いた日韓の出来事、韓国の今年1年を振り返る

木口 政樹    2018年12月21日(金) 21時30分

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2017年の8月ごろからソウルを火の海にしてやるぞと威嚇的な発言を続けていた金正恩国務委員長。金委員長が「核のボタンはオレの机の上にある」と言ってのけたことから2018年は始まった。写真は板門店の韓国側。

南北関係以外では、10月30日に出された韓国の大法院(最高裁)の強制徴用賠償判決問題がある。「賠償せよ」との判決だった。日本は当然のことながら強い不快感を表わした。この判決には筆者も正直驚いた。親韓的で有名な黒田福美氏も同様のようだ。

なにしろ1965年の請求権協定を覆す判決となっているわけだから、どれほどの日本人がこの判決を快く思っているだろうか。韓国でもそのような立場でものを言う人がいるくらいだ。「解決している問題なのになんでまた今になって蒸し返してくるのか」という人(韓国人)が実際にいるのだ。もちろんごく少数派ではあるけれど。

ただし12月に入って、徴用賠償判決の話題がピタッと報道に出てこなくなっている。韓国政府がマスコミに圧をかけているのか、自ら進んで報道しないコンセプトを立てたのかはわからない。テレビ・新聞が報道しなければ、韓国の人もあまり興奮せずに時間の流れに任せることができるのだろうに。テレビ・新聞がばんばん報道するから、ありもしない敵愾心(てきがいしん)が自ずから湧き上がってくることになる。理由はわからないけれど、今現在のようにあまり煽った報道をしないよう、韓国のマスコミ界にはお願いしたいところだ。

朝鮮半島で暮らすものにとっての最大の関心は、南と北がいつ統一するかということだ。中国も米国も日本も皆、朝鮮半島の統一には消極的だと言われている。中国としては子分のような北がいなくなって統一朝鮮になるわけなのであまり気持ちよくはない。米国としてはこれも子分のような韓国がいなくなるのだから、武器も売れないし気分はイマイチだ。

日本もそうかもしれない。今でさえ韓国からああだこうだといわれて苦労しているのに、これにさらに北が一枚加わって一緒に声を上げられた日にはどうなるべという気持ち。でも、人類として人間として地球村の市民として考えるべきだと筆者は思う。同じ民族が分断しているというのはあってはならない現象だ。必ず統一すべきだしきっとそうなる。だったら早いとこ一緒になってもらったほうがいい。

さらには国という区別もなくなる世の中が来るものと筆者は確信している。100年後になるか200年後になるかわからないけれど。本稿でも以前お届けした「統一の予言」によれば、だいたい2020年くらいから2025年あたりまでに統一することになっている。

あくまで予言だけれど。

もう何年も前のことのような感じがするんだけど、スピードスケートの奈緒が泣き崩れるイ・サンファ(李相花)を抱き寄せるビジュアル。平昌オリンピックといえばあの場面しか記憶にない。あの名場面が南北へと続き、さらに日本へと拡大されていくことを強く希い(こいねがい)ながら、今年最後のコラムを締めくくろうと思う。読者の皆さん、よいお年を。そしてすばらしい新年(己亥年-つちのといどし)をお迎えください。

■筆者プロフィール:木口 政樹

イザベラ・バードが理想郷と呼んだ山形県・米沢市出身。1988年渡韓し慶州の女性と結婚。元三星(サムスン)人力開発院日本語科教授、元白石大学校教授。趣味はサッカーボールのリフティング、クラシックギター、山歩きなど。著書に『おしょうしな韓国』、『アンニョンお隣さん』など。まぐまぐ大賞2016でコラム部門4位に選ばれた。

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