<コラム>日韓請求権協定、一般の韓国人はどう見ている?

木口 政樹    2018年11月6日(火) 21時20分

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韓国の最近の話題をあれこれサマライズしてみたい。写真は韓国・ソウル。

韓国の最近の話題をあれこれサマライズしてみたい。

【大気汚染】

ここ数日間、韓国はPM2.5が大暴れである。11月4日に続き、翌5日も外出注意報が出るくらい空気が汚れている。

2010年ごろから韓国の空が汚れ始めた記憶があるが、2013年ごろからそれがかなりひどくなってきている。でもそのころは、冬から春にかけて、つまりだいたい11月から3月くらいまでが黄砂やPM2.5、PM10の季節だったのだが、2015年ごろからは、時期や季節を問わず年がら年中大気汚染を気にしなければならなくなってしまった。それでも特に、やはり11月くらいから春先にかけてがもっともひどい。

すかっと晴れて空気もすがすがしいという日が数日あるかないかという有様だ。原因としては中国からの黄砂や汚染物質の流入が一番としてあり、韓国国内での排気ガスや火力発電所からの汚染物質があるようだ。

朝起きたらすぐ大気汚染アプリで現時点での汚染状況を確認するのが日課となっている。便利なアプリがたくさんあって、色ですぐわかるようになっている。

ちなみに11月5日前後の数日、毎日PM2.5の数値は「きわめて悪い」となっている。5日の朝もPM2.5をはじめとして諸々の汚染物質が飛び回っているのだろう、春霞のような大気となっていた。見た目には春霞だけれど、中身は全然違っている点が問題なわけだ。

アプリの表示が信じられないと、地域ごとに主婦連が集まって独自に測定して結果を表示しているような団体もある。それくらい深刻であり、また国の測定値を信じていない人たちが多いということである。

国としての対策はもちろん至急の課題であるが、具体的な動きはいまのところない。文大統領も大統領選挙のときの公約として、大気汚染の解決を掲げていたが、今は北朝鮮との融和造成にエナジーを割いている状況なので、大気汚染のほうには手が回らない感じだ。

【強制徴用賠償判決】

10月30日に出された韓国・大法院(最高裁)強制徴用賠償判決に対しては、日本は当然のことながら強い不快感を表わした。

韓国側としては、同日、李洛淵(イ・ナギョン)国務総理が「政府は今回の判決を尊重し、関連事項を綿密に検討する」とした韓国政府としての立場を表明している。しかし11月1日に行なわれた文大統領の施政方針演説においてはこの問題がただの一言も言及されずに終わった。

支持するでもないし否定するでもない。文大統領の方向性からすればもちろん「支持」だと思われる。が、世界からの目というものもあるから積極的に支持の表明はしないでおいているのであろう。

韓国のマスコミもそれほど積極的にこの問題を取り上げる方向性にはない。判決が下されて1週間ほどになるけれど、世の中挙げて日本糾弾というニュースがあんまりないように見受けられるゆえ。もう少し時間が経たないと、この問題の韓国側の立ち位置ははっきりしないものと思われる。

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