浦上 早苗 2017年3月5日(日) 2時0分
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同世代で婚活中の男友達(日本人)が、「前の彼女がすごく美人の中国人で。あれがきっかけでハードルが上がっちゃったんだよね」と、元カノの写真を見せてくれた。写真は中国の整形関連広告。
日本人の男友達の「元カノ」を見て、本人には言えなかったが、2013年の流行語になった“緑茶[女表]”という言葉を思い出した。
[女表]は売春婦、ビッチという意味を持つ。緑茶[女表]はすなわち、「外見は緑茶のようにさわやかなのに、中身はビッチな女性」を指す。
この言葉は、プライベートジェットや高級不動産を紹介するセレブ向けの大規模な商談会で、清楚な容姿のコンパニオン女性たちが大規模な売春活動を行っていたことが発覚したのを機に(主催者側は事実を否定)、急速に広まった。リーダー格とされる女性は、3日間で60万元(約980万円)を荒稼ぎしていたと伝えられる。彼女も、典型的な整形美女だ。
日本では美容整形はどこかタブーである。「芸能人はだいたい整形しているよ」と言われても、カミングアウトするタレントは少ない。また、芸能人がすっぴん写真(正真正銘のすっぴんかはともかく)をSNSにアップするのは、日本社会が「自然」「天然」を重視していることの反映だろう。美しい顔を手に入れても、それが「天然」でないとばれたら、むしろデメリットになる。
一方、中国は美容整形でほぼ別人に変貌し、周囲もそれを分かっていることが多い。顔にしろ、食べ物にしろ、メリットがデメリットを上回るから、「偽物」「加工」が堂々と世に出るのかもしれない。
■筆者プロフィール:浦上早苗
大卒後、地方新聞社に12年半勤務。国費留学生として中国・大連に留学し、少数民族中心の大学で日本語講師に。並行して、中国語、英語のメディア・ニュース翻訳に従事。日本人役としての映画出演やマナー講師の経験も持つ。
■筆者プロフィール:浦上 早苗
1974年生まれ、福岡市出身。早稲田大学政治経済学部卒業、九州大学大学院経済学府修了。大卒後、地方新聞社に12年半勤務。その後息子を連れ、国費留学生として大連に博士課程留学…するも、修了の見通しが立たず、少数民族中心の大学で日本語講師に。並行して、中国語、英語のニュース翻訳に従事。頼まれて映画に日本人役として出たり、マナー講師をしてみたり、中国人社会の中で、「日本人ならできるだろ」という無茶な依頼に、怒ったりあきれたりしながら付き合っています。マスコミ業界の片隅に身を置いている経験から、日米中のマスから見た中国社会と、私の小さな目から見たそれの違いを少しでもお伝えできれば幸いです。SNS:WeChat「sanadi37」、Facebookはこちら(※フォローの際はメッセージ付きでお願いいたします。)ブログはこちら
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