中国EV市場の急成長をけん引する3つの要因―米メディア

Record China    2024年1月8日(月) 23時0分

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中国メディアの環球時報は5日、米ハーバード・ビジネス・レビューにこのほど掲載された「中国の電気自動車市場の急成長をけん引する3つの要因」とする記事を取り上げた。写真は上海。

中国メディアの環球時報は5日、米ハーバード・ビジネス・レビューにこのほど掲載された「中国の電気自動車(EV)市場の急成長をけん引する3つの要因」とする記事を取り上げた。

記事はまず、「EV市場に関しては、中国はドイツや日本などの伝統的な自動車業界の巨人を抑えて先頭に立っている」「世界のEVの半分以上が中国の道路を走っている」などとした上で、中国がここまでたどり着いた要因として次の3点を挙げた。

記事は第一の要因として「隣接業界での実験」を挙げ、「中国は米国よりも遅れてEV推進を開始した。両国は企業と消費者を奨励するために同様の政策を取ったが、(当初は)中国企業は直接的に関与しなかった。テスライーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がメディアを活用してブランドをEVのパイオニアとして位置付けたのに対し、中国の自動車メーカーは、そうした『大きな旗』アプローチを取る代わりに、隣接する電気バスとオートバイに焦点を当てることでEV開発を開始した。比亜迪BYD)は2009年に電池技術の限界を押し広げ、北米市場への参入製品として電気バスを呼び物にした」と伝えた。

第二に「運用上の解決策の奨励」を挙げ、「中国の初期の革新者はEVがもたらす運用上の課題を認識し、解決策を見つけるために地元のグループと協力した。北京や西安などいくつかの大都市では、中国のEVメーカーがタクシー会社と緊密に連携し、中核となるバッテリー技術を向上させる運用上の解決策を考案した。EVメーカーは単に充電ステーションの位置を計画しただけではない。さらに重要なのは、EVおよびハイブリッド車の性能レベルに適合するバッテリー充電のさまざまなスケジュールオプションをテストしたことだ。中国でEVまたはハイブリッド車を所有するタクシー会社には通常、日中勤務用と夜勤務用の車両がある。日中勤務用の車両は午後8時以降に充電することで、産業用電力の大量消費を回避できる。夜勤務用の車両は都市の送電網の電力消費が低下する時間帯である午前2~3時ごろに充電のために戻る」と伝えた。

第三に「コアテクノロジーへの投資の倍増」を挙げ、「中国の自動車メーカーは02年にはすでにバッテリーのコストがEVの総製造コストの30~40%を占めると見積もっていた。これは、この中心的なコンポーネントを強化するテクノロジーに焦点を当てることで、新規参入者が競争を勝ち抜くチャンスがあることを意味する。偶然にも、中国のEV産業は多くの重要な原材料供給源に近い環境に恵まれている。例を挙げると、22年に中国はバッテリー生産の中心的材料であるレアアースの世界生産の70%を占めた」と伝えた。

記事は「中国企業はEV製造能力を強化するために、他の自動車メーカーやテクノロジー企業と幅広く協力した。BYDはダイムラーやトヨタと協力し、吉利汽車(ジーリー)はオーストラリアのオートマチックトランスミッションメーカーを買収した。中国の自動車メーカーは、これらの重要な提携と買収を通じて、EV用周辺部品の開発を強化し、市場投入のスピードを加速させてきた」「中国のEV企業にとって次なる章は国際展開だ。そこで成功するかどうかを見るのはとても興味深い」などと伝えた。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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