<写真特集>峻けんなチベットの大地、命がけで見つけたユートピア

厳栄華   2016年7月3日(日) 15時20分

全国の山河を自らの足で駆けめぐる撮影旅行を続ける壮年カメラマンの厳栄華。とくに峻けんなチベットの地に惹かれ、荒涼たる山地に潜む桃源郷をカメラに収めている。

企業経営者でありながら中国撮影家協会にも属するセミプロとして活動する壮年カメラマンの厳栄華(イエン・ロンホア) 。現在も全国の山河を自らの足で駆けめぐる撮影旅行を続けているが、とくに峻けんなチベットの地に惹かれ、荒涼たる山地に潜む桃源郷をカメラに収めている。

厳栄華が憧憬の念を注いでいるチベット西部・ガリ地区は、「世界の屋根の屋根」とも称される海抜4600〜5100mの高地で、10〜17世紀にかけてグゲ王国が栄えた場所でもある。チベット仏教を復興させた源流の地であり、チベット仏教信仰者にとっての聖地・カイラス山やマナサルワール湖を擁する。命の危険に迫るような厳しい旅程を乗り越えれば、魂の琴線を震わせ、心が洗われるような悠久の民族文化・古刹・古跡が我々を出迎える。

かつての栄華が無残にも風化し、乾いた大地にのみこまれていく。そんな過酷な自然と隣り合わせに、夢のように美しい空と水の青が存在する。厳格な自然を讃え、克服せんとする人々の祈りのしるしが、必死に大地にしがみついている。そんな苦境の中のユートピアを、厳栄華は印画紙の上に焼きつけている。(文/山上仁奈)

●厳栄華(イエン・ロンホア)

1948年生まれ。北京撮影函授学院卒。江蘇省南通市華峰紙業有限公司の取締役会長を務めるかたわら、セミプロのカメラマンとして活動。中国撮影家協会会員、江蘇省老年撮影学会副会長。写真歴15年で、主に風景や人文を撮っている。代表作に「フルンボイルの印象」「古く神秘的なガリの大地」「喜、怒、哀、楽」など。

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