Record China 2014年12月21日(日) 10時19分
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19日、シンガポール華字紙・聯合早報(電子版)は「中国人観光客の“わがまま”を正せ」と題する記事を掲載した。
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2014年12月19日、シンガポール華字紙・聯合早報(電子版)は「中国人観光客の“わがまま”を正せ」と題する記事を掲載した。
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タイのエアアジア機内で中国人乗客が客室乗務員に熱湯を浴びせた事件、乗客同士のなぐり合いなど、この1週間で、中国人観光客の非文明的な行為を伝えるニュースが次々に報じられた。
こうした事件が中国の国家イメージに与える影響について、筆者のオフィス内で激しい議論が交わされたことは一度や二度ではない。中国本土籍のある同僚は「一部の人の下劣な行為を国家イメージにまで発展させるべきではない」と否定的だ。「中国の国家イメージに影響を与えるのは(観光客の行為ではなく)人権や環境保護の問題だ」との声もある。一方、中国本土出身以外の同僚らは、中国政府がこうした観光客の“厳罰”に取り組みはじめたことに拍手喝さいを上げている。
中国人の民度は近年、目覚ましい変化を遂げてきた。だが、中国経済の成長スピードのあまりの速さに、その進歩は追い付いていない。中国本土からの海外旅行者数は延べ1億人を突破したというが、観光客の素養は玉石混交だ。
エアアジアの事件は極端な例だが、無視できない事件でもある。静かにすべき場所で騒ぎたてる、写真撮影禁止の教会や展示会場で撮影する、禁煙エリアで喫煙する。中国人の多くが気にも留めないことかもしれないが、こうした非文明的行為が外国人の心理に形成される衝撃は、中国の人権や環境保護問題よりもはるかに直接的で強烈なものなのだ。
中小国家での出来事なら笑い話のネタで終わるだろう。だが大国の国民が起こした場合は、国家の外交的パフォーマンスと絡み合い、中国人自らが想像できないほどの恐怖もしくは反感を招き、強化することにつながるだろう。中国政府が近年、“国家イメージプロジェクト”の推進に力を入れてきたことは、中国を友好的で責任感のある大国にしようとする決意を示すものだ。だが外国人の目には、中国政府がこうした政策を繰り返しアピールしたところで、目の前で繰り広げられる“個別の事件”ほどの説得力を持たない。
一部の中国人観光客による行為は、彼らの“強大さ”や“尊重”に対する理解を映し出したものでもある。「自分は誰も恐れない」「自分を恐れて誰も手出しできない」と考えているのかもしれない。
中国には健康的な“文明観”と“強大観”の形成が必要だ。文明とは自他を尊重することであり、権力の意味はサービス精神であって弱い者いじめではない。強大さを示すのは“わがまま”の有無ではなく、他人に利益を与えられるかどうかなのだ。(翻訳・編集/NY)
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