オーストラリアが日本から潜水艦購入を計画、安倍内閣後の軍需産業は発展の機会を模索中―中国メディア

Record China    2014年11月25日(火) 16時30分

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24日、オーストラリア政府高官は今月19日、次世代潜水艦に装備する日本の新型動力設備を購入する方針を示した。この情報は、日本が近くオーストラリアの潜水艦製造者になることを意味する有力な内容と言える。資料写真。

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2014年11月24日、オーストラリア政府高官は今月19日、次世代潜水艦に装備する日本の新型動力設備を購入する方針を示した。この情報は、日本が近くオーストラリアの潜水艦製造者になることを意味する有力な内容と言える。

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▼動力設備に照準をあてる

ロイター通信は先ごろ、オーストラリア政府は三菱重工及び川崎重工業が建造する12隻の「そうりゅう」型潜水艦を調達し、6隻の老朽化した現役「コリンズ」型潜水艦と取り替えると報じた。

オーストラリア高官1人と日本の高官2人がロイター通信の記者に説明した内容によると、オーストラリア政府は9月に日本の潜水艦を購入する計画を表明して以来、オーストラリア側は潜水艦にリチウム電池を導入することを考慮している。

日本はリチウム電池技術の研究開発分野でトップクラスにある。日本企業が製造する「そうりゅう」型潜水艦は、世界で初めてリチウム電池を導入した推進システムのある潜水艦になる。一部の潜水艦専門家は、ディーゼルエンジン搭載の通常潜水艦と比べて、リチウム電池を導入した推進システムのある潜水艦は水中の活動範囲がより拡大し、スピードがさらに加速したと分析している。

あるオーストラリア高官の見方では、オーストラリア政府はリチウム電池を導入した推進システムに「高い関心を示している」という。

「そうりゅう」型潜水艦は、日本の海上自衛隊の最先端の潜水艦で、2009年から日本の海上自衛隊に使用されている。この潜水艦の最大の特徴は、ディーゼルとリチウム電池の2種類のエンジンを搭載していることだ。空気がない条件で稼働できることから、通常の動力潜水艦と比べて浮上回数が減ることで、敵に偵察及び追跡されにくくなる。

▼オーストラリアは自国のみの製造困難

オーストラリア政府が策定した長期防務戦略に基づき、政府は「コリンズ」潜水艦を他の潜水艦と段階的に交換し、2015年3月に建造する新型潜水艦の規格・サイズと数量を最終的に決定する。プロジェクト全体への投資額は370億ドル(約4兆4000億円)と推計される。

オーストラリア政府は新型潜水艦の建造はすべて国内で完成することを目指していた。しかし、一部のアナリストは、オーストラリアには新型潜水艦を設計・建造するエンジニアが不足しているため、外国政府、または企業と提携し、設計と建造を共同で行うことが最も現実的な方法だと認識している。

オーストラリア政府は、独自に建造する方法と比較した上で、日本から「そうりゅう」型潜水艦の購入を選ぶ可能性が高い。デビッド・ジョンストン国防相は先ごろ、「そうりゅう」型潜水艦は、現時点で世界で最も優れた通常動力潜水艦であり、オーストラリアと日本が軍事技術協力に関する「枠組み協定」に調印することを希望すると明確に述べた。

また、多数の欧州企業がオーストラリアと協力して潜水艦を建造する意向を表明している。スウェーデンの軍需企業Saabはオーストラリア国防省のプロジェクトに応札し、オーストラリアに潜水艦の完成品を輸出することも可能で、オーストラリアと共同で建造することもできると提起している。

ロイター通信は、日本がオーストラリアに「そうりゅう」型潜水艦技術を輸出する場合は、日本が戦後初めて大型軍事工業技術を輸出、あるいは譲渡することになると分析している。

安倍内閣は今年4月に日本が戦後に固守してきた「武器輸出三原則」に代わる「防衛装備移転三原則」を正式に採択した後、長年にわたりひっそりとしていた日本の軍需産業が活性化を始め、輸出や自国のアピールを相次いで行い、発展の機会を模索している。

一方で、潜水艦技術をオーストラリアに輸出することについて、日本の軍需産業の技術が漏洩し、軍事の安全性に影響を及ぼすとの認識を持つ日本の一部高官が反対意見を固持している。(提供/新華網日本語版・翻訳/謝艶・編集/武藤)

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