台湾の人気ミュージシャンのジェイ・チョウ（周杰倫）と韓国の大手芸能事務所の急接近が話題になり、3日の香港株式市場を刺激した。

ジェイ・チョウの母親の葉惠美（イエ・ホイメイ）さんらが設立した香港企業・巨星伝奇集団（スターレジェンドグループ）が3日、800万ドル（約12億3400万円）を投じ、歌手G-DRAGONらが所属する韓国の芸能事務所ギャラクシーコーポレーションの発行済株式7％をセクターファンドを通じて取得したと明らかにした。

ギャラクシーコーポレーションの戦略的株主となることで、巨星伝奇には多面的なシナジー効果が期待されている。提携の詳細について協議を進めており、協力範囲にはギャラクシーコーポレーション所属アーティストと共同でのイベントやコンサート開催、アーティストIPや派生商品の開発などが含まれる。

ギャラクシーコーポレーションはG-DRAGONをはじめ、韓国の国民的俳優のソン・ガンホや歌手でタレントのキム・ジョンククらが所属。コンテンツ制作ではネットフリックスで配信されたリアリティー番組「フィジカル100」などを手がけている。

巨星伝奇の経営にジェイ・チョウ自身は参与していないが、同社の事業はジェイ・チョウの活動を中心に展開されているため、「周杰倫概念股（関連銘柄）」として知られている。なお、ジェイ・チョウは7月にG-DRAGONを台北の自宅に招いて撮ったツーショット写真をインスタグラムで公開していた。

このニュースを受けて3日、巨星伝奇の株価は一時13％超上昇し、最新の時価総額は85億1500万香港ドル（約1689億円）となった。香港メディアは2025年上半期の巨星伝奇の売上高は3億5500万香港ドル（約70億円）で、前年同期比33％増と報じている。（Mathilda）