急冷でツバメが飛べない現象も、中国北部で集中暖房を前倒し

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中国北部は10月中旬以降、今季最強クラスの寒気に覆われた。

中国北部は10月中旬以降、今季最強クラスの寒気に覆われた。内モンゴル自治区や黒竜江省では降雪があり、華北でも気温が急降下した。各地では集中暖房の前倒しや道路安全対策を進めることで、生活と生産活動を維持する動きが広がっている。

黒竜江省の省都ハルビン市は20日に暖房期に入り、都市管理当局と暖房供給企業が設備更新や運転体制の強化を進めている。北京市は11月1日の運転開始に向け、加圧、通水、試運転、戸別点検を10月末までに完了するよう指示を出した。寧夏回族自治区や陝西省などでも気温に応じた柔軟な運用が広がっている。ICT化や全日体制でのメインテナンスも加速している。

寒気の東進により、黒竜江省や内モンゴル自治区北東部では降雪が観測された。路面凍結に伴い、地域によっては速度規制や一時的な通行止めも実施された。山間部や高速道路では除雪・融雪作業とともに警察車両の先導が行われ、安全確保に向けた取り組みが行われた。出張や陸上運送では、チェーンの携行、走行時間の調整、予備日の設定が推奨されている。

今年の東北地方は暖秋と言われていたが、その後、10月中旬に急激な寒波が襲ったことで気温が急降下、さらに降雨、強風にも見舞われた。その結果、黒竜江省五常市などでツバメの滞留や死亡などの現象が見られた。

背景には急激な気温低下で餌の飛翔性昆虫が激減したことがある。専門家は「鳥は寒さよりも飢えに弱い」と指摘し、これが一時的な現象で、多数のツバメは南下が可能としている。市民には独自の保護行為ではなく林業部門への通報が呼び掛けられた。

中国国家流感センター(CNIC)によると、中国南部でインフルエンザが増加している。主流はA(H1N1)pdm09とA(H3N2)とされ、香港衛生防護中心(CHP)の第42週報ではインフルエンザ様疾患(ILI)受診率と検体陽性率が上昇傾向にあり、高水準で推移している。広東省では夏から初秋にかけてチクングニア熱の流行が警戒されていたが、関心対象はインフルエンザに移ってきた。

日本での感染状況も高止まりしており、厚生労働省の令和7年第42週(10月13~19日)のレポートによると、全国の定点当たり報告数は3.26で、前年同期の0.73と比べて大幅に増加した。沖縄県が最も高く15.04、次いで千葉県(6.99)、埼玉県(6.23)、神奈川県(5.62)、東京都(5.59)など、首都圏での流行が顕著になっている。

急な冷え込みは屋内滞在の増加や換気不足を招き、呼吸器感染症拡大の要因となる可能性がある。企業にとっては、発熱した従業員の出勤について基準を設けたり、オフィス内の換気や湿度管理(40~60%)にも心を配りたいところだ。ワクチン接種の周知といった対応が求められることもあるだろう。もちろん警戒対象には通常の風邪も挙げられる。(提供/邦人NAVI-WeChat公式アカウント・編集/耕雲)

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