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中国・雲南省の小学校で複数の児童がめまいや腹痛、嘔吐(おうと)、しびれなどの症状を起こしている。中国メディアの紅星新聞などが26日に報じた。
中国・雲南省の小学校で複数の児童がめまいや腹痛、嘔吐(おうと)、しびれなどの症状を繰り返し訴えているが、原因は特定されていない。中国メディアの紅星新聞などが26日に報じた。
記事によると、騒動が起きているのは雲南省昭通市彝良県洛澤河鎮にある小学校。9月の新学期開始時、学校は「児童数が多すぎて収容しきれない」として、6年生の児童らを嶺東村にある分校に移動させて授業を受けさせた。児童らは学校に寄宿していた。
9月3日午後11時56分、保護者の周(ジョウ)さんの元に、教師から「息子さんが体調を崩したので、すぐに学校へ来てください」と連絡があった。周さん夫婦が学校に駆けつけると、校庭では多くの児童が泣き叫び、混乱した状態だった。息子も額に汗をびっしょりとかき、腹痛や手足のしびれを訴えたていたという。
周さんは息子を県内の病院に連れて行ったが医師は「大きな問題はない」とし、点滴と薬を処方して帰宅させた。病院にはほかにも多くの児童がいた。息子によると、異変といえば9月3日の夕食に出されたズッキーニが「少し生っぽく苦かった」ということだけだった。周さんは、息子が薬を服用した後にやや回復したため、翌日、学校に戻した。
ところが、9月5日午前、再び教師から「息子さんが体調を崩した」と連絡があり、症状は以前と同じく嘔吐や腹痛だった。周さんは息子を(前回とは別の)昭通市第一人民医院に連れて行った。めまいや両下肢のしびれなどの症状を訴えており、両側のへんとう腺に腫れが見られた。医師は細菌またはウイルス感染、天然毒素による中毒、集団ヒステリー、飲料水汚染などさまざまな可能性を考えたが、原因を特定できず、対処療法を行うしかなかったという。
周さんの息子は退院後、9月10日に登校したが、学校に着くと再び嘔吐、けいれん、めまいなどの症状が現れ、病院へ搬送された。その後、9月30日、10月6日にも症状が現れたという。周さんの子ども以外にも、同じような症状を繰り返し訴える児童が相次いでいる。他の病院で診察を受けた児童もいるが、やはり原因は明らかになっていない。
学校側は9月8日に嶺東村の分校に移動させていた児童らを本校に戻して授業を受けさせるようにしたが、その後も、分校で授業を受けていた児童複数人に同じような症状が繰り返し発現している。一方、本校でずっと授業を受けていた他学年の児童らには症状は出ていないという。(翻訳・編集/北田)