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中国の実験室で世界最大サイズの「人工心臓」が誕生した。
上海市浦東新区張江科学城にある生物実験室で、上海能山生物科技のチーフサイエンティストの斉震氏は、培養皿の中で規則正しく拍動する白い心臓を指しながら、「この心臓は1秒間に約30回の頻度で鼓動している」と語った。新華網が伝えた。
斉氏によると、目の前の「人工心臓」は心室、心房、血管といった完全な心臓構造を備えており、現在、世界で生物培養技術によって育成された中で最大サイズの人工心臓だという。
「人工心臓」以外にも、能山生物の実験室では網膜、皮膚、脳、小腸などの臓器や組織が培養されていた。成人の臓器サイズには遠く及ばないものの、顕微鏡を通せば人工皮膚の毛包や小腸のひだ、脳の回路などを観察することができる。
実験室で「人工心臓」をはじめとする人体器官が育成できるようになった背景には、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)技術のブレークスルーがある。簡単に言えば、iPS細胞とは特定の遺伝子リプログラミング技術によって、体細胞を胚性幹細胞に似た特性を持つ多能性細胞へと転換させたものだ。
能山生物は今回、1センチメートルサイズの「人工心臓」の培養に成功した。これは一方ではサイズ面の飛躍であり、人工器官の培養をマイクロメートル級からセンチメートル級へと押し上げるブレークスルーとなった。他方では培養コストの削減も実現した。斉氏は「これまで人工器官を生物培養で育てる際には、多量の血清や類似物質を用いて栄養を供給する必要があった。特殊な栄養液を開発し、コストを大幅に削減した」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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