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11日、中国のポータルサイト・捜狐に「日本史上最悪のアニメ『チャー研』はなぜ神作と呼ばれるのか?」と題した記事が掲載された。資料写真。
2025年9月11日、中国のポータルサイト・捜狐に「日本史上最悪のアニメ『チャー研』はなぜ神作と呼ばれるのか?」と題した記事が掲載された。
記事はまず、「日清食品はこのほど、カップヌードルから派生した新商品『魔改造カップヌードル』のCMを公開したが、これを見た多くの日本のネットユーザーは一瞬であぜんとした。なぜなら、そのCMが日本のアニメ『チャージマン研!』(以下、『チャー研』)とコラボしていたからだ。中国の動画共有サービス・bilibili(ビリビリ)のチャンネル『日本那些事_TV』でも紹介されたが、多くの中国のアニメファンはCMを見て戸惑った。しかし日本のネットユーザーにとっては、まるでタイムカプセルを開けたような感覚だったのだろう。公開から2日で、YouTubeで100万回再生、Xでは2890万回表示されるなど、大きな話題となった」と述べた。
その上で、「1970年代は日本にとってまさにアニメが急速に花開いた時代であり、『宇宙戦艦ヤマト』『マジンガーZ』『キューティーハニー』『ベルサイユのばら』などの名作が次々と誕生した。『チャー研』は、まさにそのような背景の中で生まれた。『チャー研』は1974年に放送された株式会社ナック(現ICHI)が制作したショートアニメで、物語は主人公・泉研(いずみけん)が『チャージマン』に変装し、地球侵略を企むジュラル星人の陰謀に立ち向かうという非常に典型的な内容だ」と説明した。
一方で、「この作品は十分な制作費を得られなかった。プロデューサーの茂垣弘道氏によると、当時30分アニメ1話の制作費が400万〜500万円だったのに対し、『チャー研』はその半分どころか1話あたり50万円しかなかった。低予算作品のためスタッフのやる気もなく、仕事を放り出して海に遊びに行く者までいたそうだ。当然その結果、アニメのクオリティーは壊滅的だった。極端に少ないコマ数、同じカットの繰り返し、音声の欠落などの不具合は日常茶飯事だった」とした。
また、「これらの技術的欠陥以上に致命的だったのがストーリーとキャラクター設定だ。地球侵略を企むジュラル星人の動機は最後まで明かされず、主人公の行動は意味不明で非合理的、果たして本当に正義の味方なのかと疑問を抱かせるほどだった。特に有名なエピソードが第35話『頭の中にダイナマイト』だ。敵の改造によってボルガ博士の頭に爆弾が仕掛けられるのだが、研は爆弾を取り除くのではなく博士を飛行機から投げ捨て、そのまま敵の宇宙船を爆破させたのだ。研は遠くの街を見つめながら『かわいそうなボルガ博士』とつぶやくが、博士を突き落としたのは研自身だ」と指摘した。
さらに、「全65話のうち、10話でも見続けられた人は超人、65話すべて見た人は超人の中の超人だ。筆者は1.5倍速で全話視聴したが、見終えた後は頭が真っ白になり、何が描かれていたのか全く理解できなかった。ただ狂気じみた場面だけが記憶に残っている。そんな駄作にもかかわらず、中国のドラマ・映画口コミサイトの豆瓣(douban)で、『チャー研』の評価は『ゲッターロボ』といった名作を超える数値をたたき出した。では、なぜこんなにも人気が出たのか。その理由は、あまりのひどさに人はあきれて笑ってしまい、その異様さが魔性の魅力を生んだからだ」と論じた。
記事は、「放送当時『チャー研』はほとんど注目されていなかった。子どもでも良し悪しが分かるからだろう。しかし2000年前後、インターネットの発展とともに日本のネットユーザーがこのアニメを掘り起こした。あまりにも出来がひどいため、逆にネタとして人気を博し、『チャー研』は日本のネット上で定番のネタ素材となって第2次ブームを迎え、ブルーレイ発売、音楽CD、コンサート、さらには舞台化まで果たした。特に『頭の中にダイナマイト』は『神作』と呼ばれており、今回日清食品のCMでも同エピソードが元ネタとして使用されたのだ」とした。(翻訳・編集/岩田)
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