拡大
18日、経済観察報は、中国の小鵬汽車と独フォルクスワーゲングループが提携の枠組みを拡大したことについて報じた。
2025年8月18日、経済観察報は、中国の小鵬汽車と独フォルクスワーゲングループ(VW)が提携の枠組みを拡大したことについて報じた。
記事は、小鵬汽車とVWが15日、当初は純電気自動車(EV)専用として24年より共同開発中の電子電気アーキテクチャ「CEA(China Electrical Architecture)」の適用範囲を、27年からは中国で生産するガソリン車とハイブリッド車(HV)に拡大すると発表したことを紹介した。
また、CEAは中央集権的な制御を行う車両電子システム基盤で、ハードウェアの簡素化によるコスト削減を実現しつつ、車両機能の継続的な更新や、高度なスマート機能の実装を可能にすると説明した。
そして、これまで分散型のアーキテクチャに依存してきたガソリン車とHVにCEAを導入することでシステムの簡素化やコストダウンが実現するという専門家の見方を紹介した上で、両社が抱くCEA適用範囲拡大の狙いについて分析している。
まず、VWの狙いとして中国EV市場での劣勢を挽回すること、ガソリン車とHVの延命、スケールメリットを生かした大幅なコストダウンなどを列挙。VWは中国市場でEVの「ID.」シリーズを販売しているものの、昨年VWの中国市場全体の販売台数(290万台)のうち、EVなどの新エネルギー車販売が20万台にとどまったほか、今年に入ってからは売り上げが大きく減少しているとした。また、いまだに主力であるガソリン車とHV車にCEAを搭載して「インテリジェント化」という付加価値をつけることで、販売台数の減少を食い止めたいという思惑があると説明した。
一方、小鵬汽車側の思惑としては、販売台数が伸びているものの赤字経営が続く中、「技術の輸出」によって収益源の多角化を図り、車両販売への依存を低減すること、VWの巨大なサプライチェーンと生産規模を活用すること、自社で抱える高額な研究開発費を分担すること、VWとの提携を通じて、自社のソフトウェア基準を世界市場に広める足がかりにすることなどを挙げた。
記事は、両社の提携拡大について中国の自動車業界専門家が、VWの技術的な遅れ、中国市場での激しい競争、そして産業全体の変革という三つの要因が重なった結果だという分析を紹介。また「VWは最短時間でガソリン車とハイブリッド車に、中国の新興勢力と対抗できるOTA(ネットワークと車載コンピューターの接続によりシステムやソフトウェアを更新・制御する技術)、ソフトウェア更新、コストダウン能力を持たせる必要があった。そうしなければ27年には中国市場から完全に淘汰されるだろう」とし、VWにとっては強い危機感の中から起死回生を図るアグレッシブな一手だったとの見方も出ていることを伝えた。(編集・翻訳/川尻)
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