ファーウェイは技術力によって内モンゴルの「エネルギー革命」にも貢献―中国メディア

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内モンゴル自治区では、太陽光発電や風力発電など新エネルギーの導入に力が入れられている(写真)。これまでに培ってきたデジタル技術力によるファーウェイの貢献も大きいという。

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内モンゴル自治区では、太陽光発電や風力発電など新エネルギーの導入に力が入れられている。これらの新エネルギーは、従来型の火力や原子力と比べて発電出力が常に変動するなどの問題がある。華為技術(ファーウェイ)はこれまでに培ってきたデジタル技術を駆使することで、内モンゴルでの新エネルギー導入に大いに貢献しているという。中国電子報が伝えた。

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内モンゴルの2024年の新エネルギー累計設備容量は1億3500万キロワットを突破し、火力発電の設備容量を超えた。また、新エネルギーの総設備容量、新規設備容量、発電量など多くの指標で中国の省クラス行政区画の中でも首位を堅持した。

自治区オルドス市のクブチ砂漠の中北部では、果てしない砂丘の上に太陽光パネルが整然と並んでいる。ここは、中国発の千万キロワット級大型風力太陽光発電施設だ。

砂漠では、夏の最高気温はセ氏40度を超え、冬には気温がセ氏氷点下30度程度にまで下がることがある。砂嵐が襲来すると瞬間最大風速は毎秒20メートルを超えることがある。このような環境は、太陽光発電設備が高温や低温への耐性、高度な防塵能力を必要とすることを意味する。

この施設で用いられているのが、ファーウェイが提供するスマートストリング式インバーターだ。その防護レベルはIP66と評価されている。「IP」は国際的な防塵や防水の指標であり、IP66は完全防塵であり、強い水流にも影響を受けないことを意味する。さらにこのインバーターはセ氏氷点下30度から60度までの温度範囲で安定して作動する。また、スマート技術を応用したことで、保守担当者は監視室内の機器やスマートフォンのアプリを使って、作動状況をリアルタイムで確認することができる。このクブチ砂漠にある施設は年間で約20億キロワットのクリーン電力を供給できる。火力発電ならば標準炭約60万トンの使用に相当し、二酸化炭素の排出を焼く166万トン削減できる計算だ。

内モンゴルや新疆など砂漠地帯での新エネルギー発電施設が存在する地域は、送電網が脆弱(ぜいじゃく)であり、風力や太陽光などによる発電の変動性が大きい。同時に交通が不便であり、施設の建設コストと運営維持コストは通常の太陽光発電所よりも大きく高く、先進技術と革新モデルによる飛躍的な改善が求められている。

この難問を解決する鍵が、新たなタイプの送電網だ。従来型技術では、送電網の状況に合わせて送電せざるをえなかったが、新たな送電網形成型技術では発電施設側が送電網の調整に能動的に参加でき、高効率でピークを削減し谷間を埋めることができるだけでなく、送電側が電力ネットワークの「能動的な調整器」としての役割を果たすことができる。

ファーウェイ・デジタルエネルギーは6月、世界初の電力システムネットワークでの太陽光発電・蓄電統合ソリューションの「FusionSolar 9. 0 インテリジェントストリング式ネットワーク構築型太陽光蓄電ソリューション」を発表した。ファーウェイ・デジタルエネルギーのスマート太陽光発電製品部門の責任者である周涛氏は、このソリューションが次の3点の重要な進展を実現したと説明した。まずは、蓄電に頼るネットワーク構築から、太陽光と蓄電の統合型ネットワーク構築への進化だ。次に、発電側のみのネットワーク構築から、発電・送電・配電・消費までを含む全体的なネットワーク構築への拡張だ。さらに、拠点単位での可視化と管理から、「端末・エッジ・クラウド」を連携させた全体的なスマート化と、ライフサイクル全体にわたるインテリジェントな管理への進化だ。

周氏によると、「FusionSolar Agent」は、AI技術によってシステム全体の高度な最適化を可能にした。これにより、発電所の運用と保守の少人数化、さらには無人化が可能になった。また、AIによる「正確な太陽光出力予測」によって、スマートエージェントは蓄電戦略を臨機応変に調整することができ、そのことが電力供給の安定につながる。

トラック輸送の電動車化にも貢献

内モンゴル自治区のバヤンノール市と烏海市の間では、トラックを使った石炭輸送が盛んだ。そして、石炭輸送用トラックの電動トラックへの代替が進められている。両市の間の距離は350キロで、4カ所のサービスエリアがあある。内モンゴル交通集団はこれらのサービスエリアに大型トラック用充電駐車スペースを68カ所設置した。

内モンゴル以外でも電動トラックの導入は進められており、今年1-6月に中国全国で電動式など新エネルギー大型トラックの販売台数は前年同期の2倍の累計6万5900台に達した。

しかし、電動大型トラック導入には、今も多くの課題が残されている。ファーウェイデジタルエネルギースマート充電ネットワークグローバル業務部の彭鵬副総裁は電動トラックについて、「エネルギー補給速度が遅く、ネットワークが不健全であることは大型トラックの電動化の大きなボトルネックです。既存の大型トラック用充電設備は利用が面倒で、互換性が悪い、品質が悪く、電力網との相性がよくないなどの問題があります。これらは産業の持続可能な大規模化を制約しています」と指摘した。

この状況を打開するためにファーウェイデジタルエネルギーが世に出したのが、業界初の「全液冷式メガワット級超急速充電ソリューション」だ。特長としては「『5分の充電で100キロ走行可能』レベルの超急速充電」「最大2400アンペアの安定した電流を継続的に供給」「約15分でフル充電に近いレベルまで充電可能」「従来の充電スタンドと比べて約4倍の充電効率」などがある。これらにより輸送効率は15%向上した。さらに、電動トラックの稼働率向上などにより、「3年間で車両1台分のコスト削減」が可能になるとみられている。

ファーウェイデジタルエネルギーはさらに、トラック製造メーカー9社と、重電事業者やその他の業界パートナーと共に「超充電連盟2.0」を結成した。技術開発での提携や互換性の確保などで、メガワット超充電ネットワークを構築し、大型トラックの全面的な電動化を促進することが目的だ。(翻訳・編集/如月隼人


※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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