2014年10月14日、東北網によると、先日、インターネット上で北朝鮮を賛美し、韓国をおとしめる書き込みをしたことで韓国から強制退去させられた中国人留学生が、中国メディアの取材に応えた。

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中国人留学生は韓国留学中の昨年2月から、インターネット上に北朝鮮を賛美し韓国政府を批判するコメントを300回以上投稿。韓国の市民団体による政府への抗議デモにも頻繁に参加していた。韓国法務部は留学生の行為を「利敵活動」とみなし、出入国管理法に違反したとして韓国から強制退去させた。以下は、記者と留学生のやり取り。

記者「どうして韓国に留学したのですか？」

留学生「大学の本科を卒業したばかりで、韓国の冷戦期と民主運動の歴史に興味があったからです。ついでに韓国語も勉強すれば、資料を探すのに便利だと思いました」

記者「メディアでは、あなたが頻繁に反政府デモに参加していたと報じていますが、デモには何回ぐらい参加したのですか？また何のためですか？」

留学生「歴史だけでなく、韓国の政治についても知りたかったからです。私の立場は比較的左翼的です。韓国国内で圧力を受けている人々に同調しました。彼らの共通認識は、米国の干渉に反対し、北朝鮮と平和条約を結ぶというものです。内政では金大中（キム・デジュン）元大統領の太陽政策を賛美するという立場です。活動は毎週土曜日にありました」

記者「北朝鮮に好感を持っているのはなぜですか？」

留学生「金日成（キム・イルソン）の回顧録を読んだことがきっかけです。北朝鮮の社会は比較的安定しています。群衆による事件やストライキなども起きていません。建国から長年にわたり、政権が変わっていないことも理由です。北朝鮮の政権は多数の国民から支持を得ていると思います」

記者「北朝鮮では飢えで命を落とす人もいるとのことですが？」

留学生「90年代はそういうこともあったでしょう。現在は干ばつにより、一定の食糧不足があるものの、そういった現象は起きていません。飢えで命を落とすというのは、米国や日本でも起きています。みなさんが知らないだけです」

記者「北朝鮮の国内外への情報統制についてはどう思いますか？」

留学生「北朝鮮国民が外部の情報と接することができないというのは、外から見た意見です。そうした人々は自分が自由に情報に接していると思い込んでいますが、実際は資本家の宣伝を聞いているだけです。北朝鮮は他国から不当な制裁を受けているため、安全面から情報をコントロールしているだけです」

記者「北朝鮮は人権問題が指摘されていますが？」

留学生「人権報告書は基本的に米国や韓国の右翼が書いたものです。あてになりません。脱北者の供述を引用していますが、一部には米国や欧州に移民したい北朝鮮人もいるでしょう。援助を受けたから、彼らの意見を代弁しているにすぎません」

記者「ネット上ではあなたを“五毛”（政府のサイバー部隊）と言ったり、北朝鮮で生活すればいいといった声も出ていますが？」

留学生「ネットにはいろんな人がいます。言論の自由があるので、彼らは個人的な政治立場を述べているにすぎません。北朝鮮には行ってみたいと思います。ですが、北朝鮮に限ったことではなく、どんな国でも外国で生活するのは良い経験になります。私がネット上の批判に反応しないのは、北朝鮮の他国への反応と似ています。私を攻撃する人が実際に攻撃しているのは、彼らの認識の中にある“私”であって、本当の私ではないのです」（翻訳・編集/TK）