【CRI時評】フィリピンは南海不安定化の火種となろうとしている

CRI online    2025年7月19日(土) 21時30分
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フィリピン沿岸警備隊の主力艦船「9701号」が中国の黄岩島周辺海域で活動し、その間に何度も中国海警の「21550号」「5009号」の後方を高速で横切り、最も接近した際には100メートルの距離に迫った。

フィリピンによる南海への不当な野心は、今や狂信的な冒険主義へと変貌しつつある。最近、フィリピン沿岸警備隊の主力艦船「9701号」が中国の黄岩島周辺海域で活動し、その間に何度も中国海警の「21550号」および「5009号」の後方を高速で横切り、最も接近した際にはわずか100メートルの距離にまで迫った。これは中国海警艦船の航行の安全を深刻に脅かす行為である。かつての「弱者」のイメージを装っていたのとは異なり、今回はフィリピン沿岸警備隊が自ら危険な接近行動を取っており、その挑発の意図はより明確で、行動は一層過激となり、フィリピン政府の南海政策における冒険主義の本質を完全に露呈している。

歴史の教訓が示すように、南海の平和を実現するには相違や危機の管理制御から対話と協力へと一歩一歩着実に進み、最終的に紛争の完全解決を目指すべきである。2013年、フィリピンは一方的に「南海仲裁案」を申し立て、「南海各方面行動宣言」で定められた「直接関係する当事国による友好的交渉によって平和的に争いを解決する」規定に違反し、また中比間の2国間合意での約束を裏切った。その目的は南海を混乱させ、自国の利益を図ることにあった。

ここ数年、南海の情勢は中国とASEAN諸国の共同の努力により、概ね安定を保ってきた。だが、2022年にマルコス政権が発足して以降は前政権の対中現実路線を放棄し、米国のいわゆる「インド太平洋戦略」の先兵となることを甘受している。一連の冒険的かつ過激な行動の背後には、フィリピンが米国に「最終的な後ろ盾」としての役割を求めている思惑がある。実際、1970年代から1980年代にかけて、フィリピンの歴代政権は米国の支持を取り付け、「米比相互防衛条約」が南海にも適用されることを明確にしようと試みてきた。フィリピンが南海で意図的に衝突事件を引き起こしている背景には、南海における米中間の衝突リスクを高め、それによって米国との結びつきを一層強化し、自国へのより多くの支援を引き出そうとする意図がある可能性も否定できない。

フィリピンの行動は、地域の平和に深刻な脅威をもたらしている。近年、ASEANとそれが構築した多国間主義の枠組みは、冷戦後の南海地域における平和と安定に大きく貢献してきた。地域諸国の南海問題についての議論はますます冷静になっており、対立の解消にますます自信を深めている。だが、こうした状況が今、私利私欲に目がくらんだフィリピンによって一方的に損なわれている。

今年は世界反ファシズム戦争勝利80周年である。歴史を振り返り、未来を見据える中で、人々の平和への願いはより強まり、南海を「平和の海」とする意志は一層確固たるものとなっている。そんな中、フィリピンは歴史の教訓を無視し、時代の流れに逆行して、南海の不安定化と地域紛争の火種となろうとしている。これは極めて冒険的かつ極めて危険な行為である。(提供/CRI

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