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韓国が先進国なのかを巡り、主要紙は「国際的には先進国に分類されているのに、弱小国として過ごしてきた国民の心に自虐的な恐怖心がある」と指摘。国民に自信を持つよう呼び掛けた。写真はソウル。
韓国が先進国なのかを巡り、朝鮮日報は論説委員名のコラムを掲載した。この中では「国際的には先進国に分類されて久しいのに大国に挟まれ、長い間弱小国としての時代を過ごしてきた国民の心に自虐的な恐怖心が染み付いている」と指摘。国民に先進国として自信を持つようよう呼び掛けた。
コラムはまずノーベル経済学賞を受賞した旧ソ連出身で米国に帰化したサイモン・クズネッツ氏(1901~1985)は、全世界の国家を四つのタイプに分類したと紹介。「先進国と途上国、日本、アルゼンチンだ。クズネッツ氏が生きた20世紀に途上国から先進国となった国は日本だけで、先進国から途上国になった国はアルゼンチンだけだった」とした。
続いて「クズネッツ氏は途上国が先進国になるのは空の星をつかみ取るくらい不可能なことで、ほとんど起こりえないと考えていた。ところが韓国がその星をつかみ取った。同氏が生きていたら自分の目を疑っただろう」と述べた。
韓国が先進国入りしている根拠としては「1996年に先進国クラブと呼ばれる経済協力開発機構(OECD)に加盟し、2010年には加盟国の中でも援助を提供する供与国(ドナー)となり、地位が格上げされた」と説明。「1人当たりの国民総所得(GNI)を基準に考える世界銀行は1995年から韓国を最も上位の『高所得国』に分類している。国際通貨基金(IMF)は国民所得と金融市場の発展度などの基準に基づいて1997年から韓国を『先進経済圏』に分類している」を挙げた。
さらに「韓国を訪れたことのある外国人は『韓国がいかに豊かな国なのか、韓国人だけが知らない』と話す」と言及。「国際文化交流振興院が2019年に実施した調査によると、『韓国は先進国だ』と答えた外国人の割合はアジア圏(日本を除く)で70%を超え、欧州では65%、米国では57%だった」と例示した。
その一方でコラムは「韓国人の自国に対する評価は厳しい」と論評。「1日に韓国国務調整室が発表した国民認識調査で『韓国は先進国だ』と答えた割合は27%だった。10年前の調査(8%)よりは大幅に増えたが、依然として国民の4人に1人は韓国が先進国だということを体感できずにいるのだ」と嘆息した。
背景としては「韓国人の独特な心理を『先進国コンプレックス』と説明することもある」と解説。「米国や中国、ロシアといった大国に挟まれ、長い間弱小国としての時代を過ごしてきた韓国人の心には『常に警戒し、目立たないようにしなければならない』という自虐的な恐怖心が染み付いているというのだ」と分析した。
同時に「韓国人の先進国に対する基準があまりにも高すぎるという意見もある」とも記述。「韓国人にとって先進国とは米国、英国、ドイツ、フランス、北欧、日本などであり、韓国はまだ先進国ではないというのだ」との見方を示した。
コラムは最後に「先進国コンプレックスが必ずしも否定的なものばかりだったわけではない。先進国になりたいという欲望や劣等感が韓国を先進国へと導いたという側面があるからだ」と強調。「K-POPやドラマなど文化・芸術の分野ではすでに先導国の仲間入りを果たしている。今後、韓国国民のほとんどが『韓国は先進国だ』と答えられるようになることを願っている」と結んだ。(編集/日向)
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