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25日、香港メディア・香港01は、中国発のキャラクター「ラブブ」の世界的なブームから見た中国社会について考察する記事を掲載した。
2025年6月25日、香港メディア・香港01は、中国発のキャラクター「ラブブ」の世界的なブームから見た中国社会について考察する記事を掲載した。
記事は、かつて「山寨品」と呼ばれる模倣品があふれていた中国に「クール・チャイナ」の時代が到来したとした上で、海外メディアの反応を紹介。英誌エコノミストが5月に「中国はどうやってクールになったのか」と題して中国のソフトパワーの高まりについて報じたほか、6月には「ラブブ」の世界的なブームを受けて「ラブブだけではない、中国ブランドの台頭」と題して中国国産ブランドの目覚ましい発展を分析したと伝えた。
また、英BBCも業界関係者が「今年初めから、中国が突然非常にクールになったことを否定できない。特に世界の若者の間で」とコメントしたことを紹介したほか、米紙ニューヨーク・タイムズもリアーナやデビッド・ベッカムといった有名人が「ラブブ」を持ち歩き、英国では客どうしの奪い合いが始まるほどだとした上で「ラブブブームは、海外での文化的な名声を築く取り組みの中で、すでに中国が勝利を収め始めている兆候かもしれない」と評したことを報じている。
そして、ラブブが大ヒットした背景として「ハイエンドなデザインと品質の高さ」や、「ソーシャル価値」や「感情的価値」があると分析。それは、中国がグローバル産業チェーンの中低位から中高位へと飛躍し、中国全体が絶対的貧困から脱却して数億人が中産階級の生活を送るようになり、美的感覚や社交性を追求し始めたことが大きな原動力になっているとの見解を示した。
一方で、中国は国情が複雑な超大国であり、急速な発展を通じて「前近代、現代、ポストモダン」が同時に影響し合う二つの異なる中国が並存していると指摘。北京や上海、広州、深圳のような近代的な大都市が存在する一方で「貧しく、辺境で、少数民族が多く、古い地域」も存在し、都会の若者が「ラブブ」ブームを巻き起こす一方で、「ラブブ」を購入できない農村の人々や中高年者が多数存在するとした。
記事は、世界2位の経済大国、世界一の工業国となり、「ラブブ」が世界的なブームを巻き起こす現在の中国について「進歩を見る一方で、発展の不均衡という問題を冷静に認識する必要がある」とし、中国がさらなる求心力を生むためには「取り残された人々やつまずいた人々を忘れない」ことが大切だと論じている。(編集・翻訳/川尻)
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