中国の空母はなぜ「第二列島線」を越えたのか―独メディア

Record China    2025年6月13日(金) 16時0分

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12日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国の空母はどうして第二列島線を越えたのか」と題した記事を掲載した。

2025年6月12日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国の空母はどうして第二列島線を越えたのか」と題した記事を掲載した。

記事は、中国海軍の空母「遼寧」が7〜8日に南鳥島の日本の排他的経済水域(EEZ)内に入って航行したほか、別の空母「山東」から発艦した艦載戦闘機が自衛隊のP3C哨戒機に約45メートルまで接近したり、P3Cの前方を横切ったりしたと紹介。日本政府は中国空母2隻が太平洋で初めて共同で軍事行動を行ったことを確認したと伝えた。

そして、中国の空母が「第一列島線」(日本列島から台湾、フィリピンへと続く島嶼帯)よりさらに奥の「第二列島線」(グアムまで伸びる戦略的なライン)にまで進出したことについて、中国が日本の同盟国である米国にも挑戦できる能力を持つことを示唆するものだとし、中国の軍事力増強と活動範囲の拡大は地域の緊張を高めているとする米AP通信の分析を紹介した。また、中谷元防衛相が「中国は空母2隻の作戦能力を高め、遠洋および空域での作戦能力強化を目指している」との認識を示したこと、このような中国の動きに対して日本が22年以降に反撃能力の整備を進めていることを伝えた。

また、中国海軍の報道官も「今回の空母艦隊の西太平洋での訓練は部隊の遠海防衛能力と共同作戦能力を検証するための年間計画に基づく定例訓練」と説明していることに言及し、「第二列島線」越えは中国海軍がより遠い海域で活動し、戦力投射能力を高めるという戦略的な意図に基づいて行動していることを示すものだと解説。「遼寧」と「山東」の両空母が旧式の「スキージャンプ式」飛行甲板を備えているのに対し、3隻目の空母「福建」は新しい電磁式カタパルトを備えていることからも、中国が遠洋作戦能力を高めようとしていることがうかがえると評した。

記事は、中国が過去にも日本周辺での活動を活発化させる動きを見せており、24年には偵察機による日本領空侵犯や測量船による日本領海侵入があったと紹介。「遼寧艦」などが日本の最西端の与那国島付近の接続水域を航行したことや、中国海警局の船や軍用機が尖閣諸島周辺の海域・空域に頻繁に侵入していることもあり、海洋戦力を増強する中で日本周辺での軍事活動が今後一層活発化することが懸念されると伝えた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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