ブラジル、南米ペルーの巨大港と結ぶ鉄道建設を中国と協議―海外メディア

Record China    2025年5月17日(土) 5時0分

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ブラジルが中国主導の経済圏構想「一帯一路」の事業で南米ペルーに建設された巨大港とブラジルを結ぶ鉄道の建設について中国側と協議。ロイター通信が地元メディアの報道として伝えた。写真はチャンカイ港。

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ブラジルのテベチ企画相は中国主導の経済圏構想「一帯一路」の事業で、太平洋岸の南米ペルーに建設された巨大港、チャンカイ港とブラジルを結ぶ鉄道の建設について中国側と協議していると明らかにした。テベチ企画相が地元メディアのインタビューで表明、とロイター通信が報じた。

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ロイター通信などによると、13億ドル(現レートで約2000億円)規模で中国国営の海運大手、中国遠洋海運集団(COSCO)が60%出資するチャンカイ港プロジェクトは、中国の中南米向け投資としては過去最大級。昨年11月に行われた開港式には中国の習近平国家主席も参加した。

習主席は「チャンカイ港は南米でも有数の高機能で環境にやさしい港湾である。今日から、チャンカイ港は新時代の『カミノ・デル・インカ(インカ道)』となる。チャンカイからチャンガイ(上海のスペイン語の発音)」とあいさつした。

鉄道事業について、テベチ氏は「彼ら(中国)はブラジルを横断する鉄道建設でわれわれを支援することに強い関心を持っている」と言及。テベチ氏のチームが中国の国有鉄道会社を代表するグループと面会し、チャンカイ港が中国への最短ルートだとの認識を踏まえ、同港とブラジルを結ぶ鉄道路線の建設について協議したという。

チャンカイ港

テベチ氏によると、中国側はアマゾン地域を通過するルートを当初検討していたが、ブラジル側が熱帯雨林の存在などを理由に強硬に反対。最終的に中国側が折れ、アクレ州とトカンチンス州を経由してバイア州に至り、東西統合鉄道(FIOL)に接続する南部ルートが計画されている。FIOLはまだ建設途上で、テベチ氏は完成まで5年から8年程度かかるとの見通しを示した。

中国はブラジルの最大貿易国。ブラジルは中国が必要とする大豆、鉄鉱石、石油などを輸出し、中国からブラジルへは機械類、電気自動車(EV)、太陽光パネル、電子・通信機器などが輸出される。直接投資は欧米に比べてまだ少ないものの、石油採掘やアグリビジネス(農業関連の経済活動)を中心に2010年代以降増大し、配電システムのような社会インフラ事業にも及んでいる。

中国とブラジルは同じBRICSとして関係を強めており、昨年「国交樹立50周年」を迎えた。1993年に中国が世界で初めて「戦略パートナーシップ」を結んだ国がブラジルで、世界貿易機関(WTO)加盟を目指す中国に初めて市場経済国家の地位を認めたのもブラジルだった。

中国は主として自国に食糧を輸送するために北ブラジルの港湾の建設を開始。ペルーとブラジルが鉄路でつながれば、中伯の経済関係はさらに発展するとみられる。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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