中国、レアアース市場で鉱業大国としての地位を確立へ―仏研究所

Record China    2025年3月10日(月) 8時20分

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フランス国立宇宙研究センターの公式ウェブサイトにこのほど掲載された記事は、「中国はレアアース市場で鉱業大国としての地位を確立するだろう」と伝えた。写真は中国・包頭市のバヤンオボー鉱区。

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中国メディアの環球時報によると、フランス国立宇宙研究センター(CNES)の公式ウェブサイトにこのほど掲載された記事は、「中国はレアアース市場で鉱業大国としての地位を確立するだろう」と伝えた。

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記事によると、新たな技術開発とエネルギー転換により、特殊な特性を持つ鉱物の一種であるレアアースが多くの分野で不可欠なものとなっている。中国は世界の生産量の58%を占める。中国は、それを地政学的に利用しようとする西側諸国の反応に直面し、採掘から最終製品に至るまで一体化された産業チェーンを構築しつつある。

地経学的・地政学的競争が激しい国際情勢において、中国内モンゴル自治区包頭市のバヤンオボー鉱区は大きな関心を集める採掘場であり、中国および世界の「レアアースの都」にまで昇格した同市の産業、技術、科学を支えている。

バヤンオボー鉱区

レアアースは、31鉱種あるレアメタルの一種で、17種類の元素(希土類)の総称だ。その熱安定性、電気伝導性、強力な磁性などの特性により、現在では多くの戦略的用途に不可欠な要素となっている。関連する市場は、防衛産業、ハイテク、エネルギー転換において重要な役割を果たしているため、まさにイノベーションによって推進されている。

米国地質調査所によると、世界の生産量は、1995年の8万トンから2020年の24万トンへと過去25年間に爆発的に増加した。ネオジムは、軍用レーダーや電気自動車(EV)のモーター、風力タービンのローター、電話のバイブレーター用の永久磁石などの製造に不可欠で、インジウムとイットリウムは、スマートフォンのタッチスクリーンなどの製造に使用される。レアアースの需要は2050年までに2.5~10倍に増加すると予想されている。

中国は膨大な鉱物原料の埋蔵量を誇るだけでなく、主要な鉱業大国としての地位を確立するだろう。中国は、鉱物原料を生産する多くの国が行っているように単なる鉱石の輸出に満足するのではなく、上流(鉱石)から下流(レアアースと中間製品の分離)、そして最終段階(完成した工業製品、例えば風力タービン)に至るまで、レアアースセクター全体の支配を確立しようと努めてきた。1990年代からは、原材料の輸出を抑制し、国内でより付加価値の高い製品を製造することを目的とした年間鉱物輸出割当戦略を導入した。

中国はレアアースの世界最大の消費国となっている。中国の多国籍鉱山企業は国内の膨大な需要を満たすために海外でレアアース鉱床の獲得を目指している。中国は今後数十年間、レアアースの世界最大の生産国および消費国であり続けると予想されている。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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