仏像返還、海を越えた日韓文化の絆―華字メディア

Record Korea    2025年2月1日(土) 10時30分

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29日、日本華僑報網は、長崎県対馬市の寺から盗まれ韓国に持ち去られていた観音菩薩像が13年ぶりに返還されたことに関する文章を掲載した。

2025年1月29日、華字メディアの日本華僑報網は、長崎県対馬市の寺から盗まれ韓国に持ち去られていた観音菩薩像が13年ぶりに返還されたことに関する記事を掲載した。

記事は、対馬市の観音寺で2012年に盗まれて韓国に持ち込まれた県指定の有形文化財「観世音菩薩坐像」が13年ぶりに日本に戻ることが決まり、多くの人々に安堵と喜びをもたらしたと紹介。韓国の浮石寺が「14世紀に倭寇に略奪された」として所有権を主張するなど、返還までの道のりは決して平坦ではなく、複雑な法的手続きや法廷での争い、日韓双方の文化関係者の粘り強い努力の末にようやく実現したことを説明した。

そして、観音寺の前住職である田中節孝氏(78)が27日の記者会見で「長い時間がかかったし、寺の総代も亡くなったが、私が生きているうちにこの問題を解決できて本当によかった」と感慨深げに語ったことを伝えている。

また、田中氏によると、所有権の返還を巡る浮石寺との協議は和やかな雰囲気の中で進み、浮石寺側からは「両国の仏教界で交流を深めていきたい」との提案もあったと紹介。「今回のやり取りは過去の誤解を解くと同時に、未来の協力関係を築く契機となるものだった」と評した。

一方で、仏像の帰還が決まったとはいえ、すべての課題が解決したわけではなく、防犯体制が万全とは言えない観音寺での長期的な保管方法が課題になっていると指摘。同市教育委員会の文化財部門が像を対馬博物館に保管することを提案しており、今後、観音寺や地元の関係者と協議を進めていくことになると伝えた。

記事は、仏像が対馬へ戻る前に、5月11日まで浮石寺に貸し出されて法要に用いられる予定だと紹介。これは日本側から韓国側への配慮と仏教文化の寛容さを示すものであり、文化的な交流の一環としても重要な意味を持つとした。そして、「観世音菩薩坐像の帰還は、単なる文化財の回収ではなく、文化の尊厳を守る行為であり、平和的な交流を促す象徴でもある。この過程には日韓の文化関係者の尽力があり、未来の文化交流の可能性を大きく広げるものとなった。仏像の帰還が、日韓の友好の架け橋となり、東アジアの平和と共存の礎となることを願ってやまない」と結んでいる。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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