中国メディアの観察者網によると、タイ政府は22日、同国のペートンタン・シナワット首相が流ちょうな中国語で中国人観光客に同国を訪れるよう呼び掛けるAI（人工知能）生成動画を公式フェイスブックページで公開した。

首相は、中国語でコミュニケーションを取りたかったが、言葉の壁があるためAI技術に頼ったと説明。「タイ政府はすべての観光客の安全を最優先に考えている」とした上で、今年はタイと中国の国交樹立50周年に当たることから、旧正月をタイで過ごすすべての中国人を歓迎するとした。

中国ではこのほど、若手俳優の王星（ワン・シン）さんが偽のドラマ撮影に誘われてタイに到着した後、ミャンマーとの国境近くで行方が分からなくなり、ミャンマー国内で保護される事件が大きく注目された。王さんは特殊詐欺グループに拉致・監禁されていたとみられ、事件を受け、中国ではタイ旅行をキャンセルする人が続出。2月にバンコクで予定されていた香港の人気歌手のイーソン・チャン（陳奕迅）さんと中国の国民的コメディアンのチャオ・ベンシャン（趙本山）さんの公演も中止または延期となった。

首相は17日、X（旧ツイッター）への投稿で、特殊詐欺やいわゆる「ゼロドルツアー」に言及し、「これらの事件はタイ人によって引き起こされたものではないが、中国人観光客の間で安全上の懸念が高まっている」とし、政府は国際犯罪と戦うために安全基準を強化すると述べていた。（翻訳・編集/柳川）

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— 中国動画 (@RC00547555) January 23, 2025