CRI online 2025年1月21日(火) 15時30分
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中国の「人工太陽」と呼ばれる全超伝導トカマク型核融合エネルギー実験装置が初めて1億度を1000秒間継続する長パルスHモードのプラズマ運行を完了し、新しい世界記録を作りました。
中国の「人工太陽」と呼ばれる全超伝導トカマク型核融合エネルギー実験装置(EAST)が、中国中部の安徽省合肥市で、初めて1億度を1000秒間継続する長パルスHモードのプラズマ運行を完了し、新しい世界記録を作りました。これは、中国の核融合エネルギー研究が基礎科学から工学実用化への大きなブレークスルーを実現したことを象徴しており、核融合発電の早期実現にとって重要な意義があるとみられています。
EASTは巨大なタンクのような形をしており、超高温、超低温、超高真空、超強磁場、超大電流などの最先端技術を集大成しています。約100万の部品が協調しながら動作し、付与された特許の数は約2000件に上ります。これまでの十数年、EASTは15万回以上の実験を重ね、ついに1億度を1000秒間継続という長パルスHモードのプラズマ運行を実現しました。
太陽の巨大なエネルギーは、内部の核融合反応に由来しているとされます。「人工太陽」は太陽が光と熱を生成するのを模倣して、地球上で制御可能な核融合反応の実現をめざすものです。近年、中国が自主開発した「人工太陽」は世界記録を次々と更新し、世界の核融合炉の建設に重要な根拠を提供しています。
中国科学院合肥物質科学研究院の副院長でプラズマ物理研究所の所長である宋雲涛氏は、「1億度で1000秒間の記録達成は、人類が初めて実験装置上で、未来の核融合炉の運行に必要な環境をシミュレートできたことを意味する」と述べました。
EASTの物理実験の総責任者は、今回の実験により、装置の各システムの安定性が試されたと紹介しました。研究者らは加熱システムの安定性、制御システムの精度、診断システムの正確性を高め、プラズマ物理の統合、壁材料の放熱など最先端の問題を解決したとのことです。
次世代の「人工太陽」となる中国核融合工学実験炉の工学設計は既に完了しています。中国の磁場閉じ込め核融合ロードマップによると、将来的には世界初の核融合実証発電所の建設を目指しているとのことです。(提供/CRI)
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