NASA長官「中国が火星から唯一のサンプルを持ち帰るのを見たくない」

CRI online    2025年1月15日(水) 17時50分

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米航空宇宙局のビル・ネルソン長官は7日、世界で唯一の火星サンプルが中国の宇宙船で地球に持ち帰られるのを見たくないと公言しました。

米航空宇宙局(NASA)のビル・ネルソン長官は7日、世界で唯一の火星サンプルが中国の宇宙船で地球に持ち帰られるのを見たくないと公言しました。この発言は宇宙分野での中国の進展に対する米国の焦りを反映したものと見られています。

火星のサンプル回収ミッションは、宇宙技術における最重要課題とされており、NASAの火星探査車「パーサビアランス」は2021年に火星着陸に成功して以来、サンプルの回収を続けており、早ければ2035年にもサンプルを地球に持ち帰る予定です。一方、中国の国家航天局は中国の火星探査機「天問3号」が早ければ2028年にも火星のサンプルを地球に持ち帰ることができると発表しました。ただ、NASAの複雑で面倒なサンプル採取計画とは異なり、中国の天問3号ミッションは簡素化された「サンプルを採取してすぐに帰還する」戦略を採用しており、ミッションサイクルを大幅に短縮しています。

また、予算問題もNASAが直面している主な課題となっています。当初、NASAが火星サンプル回収ミッションのために設定した予算は30億ドルでしたが、3年後には110億ドルに増額しました。NASAは民間企業や学界により経済的で効率的な解決策を求めていますが、この取り組みが技術や計画実行上の不足を補うことができるかどうかは未知数です。

一方、中国の天問3号ミッションは技術的な優位性だけでなく、実務的かつ効率の良さという理念を堅持しています。同ミッションでは科学的価値が高い着陸地点の選定に重点を置き、より包括的な科学研究を行うため、できるだけ多様なサンプルを採取する計画です。これと比較すると、NASAの「パーサビアランス」はより複雑なサンプリング選定と実行手順を踏まえる必要があり、ミッションの複雑さと潜在的なリスクが増大することになります。

NASAは中国への懸念を公然と表明し、同分野での米国の主導的な地位を確保するためにさまざまな措置を講じると強調しましたが、業界では、中国と米国の競争が世界の宇宙開発分野における新たな常態になっているとの見方が広がっています。(提供/CRI

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