Record China 2024年12月10日(火) 11時0分
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9日、RFIは中国による米国へのレアメタル輸出規制について、アナリストが米国経済への影響を指摘していると報じた。
2024年12月9日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国による米国へのレアメタル輸出規制について、アナリストが米国経済への影響を指摘していると報じた。
記事は、中国政府が3日、ガリウムやゲルマニウム、アンチモンなどのレアメタルの対米輸出を禁止すると発表したことについて、米国が先日発動した新たな半導体対中輸出規制への報復であると紹介。対象となったレアメタルは太陽光発電パネルや電子チップの設計に不可欠な材料であり、多くの民間および軍事技術で使用されているとしたほか、リチウムイオン電池の材料となるグラファイトの審査も厳格化したと伝えた。
そして、アナリストからは今回の中国政府による発表は象徴的な意味合いが強いとの見方が出る一方で、今後中国政府がどの程度まで具体化して実施するかによって米国への影響が大きく変わってくるとの指摘もあるとし、米国防衛産業協会(NDIA)のアーロン・セラフィン氏が「企業のサプライチェーン計画に多大な不確実性をもたらすことは間違いなく、必要な製品が製造できない事態を招く可能性がある」と警戒感を示したことを紹介した。
また、中国によるガリウム、ゲルマニウム、アンチモンの対米輸出は中国政府が2023年に出した規制ですでに大きく減少しており、新たな規制ではさらに「軍事目的」での販売が禁止されることになったと解説。米シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)の研究者は、中国が高性能兵器や軍事システムへの投資を米国よりも速いペースで進めている中で「重要鉱物の禁輸措置は、中国がこれらの能力を開発する上で米国をさらに凌駕することにつながるだろう」と警告していることを伝えた。さらに、ガリウムは無線周波数(RF)や発光ダイオード(LED)、太陽光発電といった技術の製造ラインで広く使用されており、中国からの輸入が一層厳しくなれば非軍事分野への影響も避けられないとの見方を示した。
記事は、今回の禁輸措置の適用範囲が中国国内に限られず世界へと拡大したことを指摘。これにより中国製部品を含む製品が中国国外でも規制の対象となる可能性があるとし、米ブルームバーグが「中国は初めて米国や欧州の制裁方法を模倣した」と報じたことを合わせて紹介した。(編集・翻訳/川尻)
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