人民網日本語版 2024年12月10日(火) 6時30分
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食糧の損失削減は中国の食糧安全にとって何を意味するのか?
中国共産党中央弁公庁と国務院弁公庁がこのほど発表した「食糧節約と食品ロス防止行動計画」は、2027年末までに食糧の生産、貯蔵、輸送、加工における損失率を国際平均以下に抑えることを明確にするとともに、食糧の機械収穫における損失削減を強化し、稲、トウモロコシ、小麦、大豆の機械収穫における損失削減技術ガイドラインの作成および作業品質基準の設定を指示した。
食糧の損失削減は中国の食糧安全にとって何を意味するのか?食糧安全保障は人類の生存に関わる根本的な問題であり、食糧ロスの削減は食糧安全保障を確保するための重要なアプローチだ。国連食糧農業機関(FAO)の統計では、毎年、世界で生産から小売に至るまでの全過程で失われる食糧は世界の食糧生産量の約14%を占める。この損失を1%減らすだけで、2700万トン以上の食糧増産に相当し、7000万人が1年間食べていける計算になる。
食糧生産チェーンの全体において、収穫は重要な段階を占める。農業技術のたゆまぬ進歩に伴い、中国の食糧生産における機械化率も高まり続けてきた。現在、中国の農作物の耕作・収穫における総合機械化率は74.3%に達している。作物別に見ると、小麦の生産はほぼ全過程で機械化されており、トウモロコシと稲の耕作・収穫の総合機械化率も88%を超えている。このような機械化水準でもなお、技術研修の強化や操作基準の厳格化などによって、機械収穫時の損失率をさらに低減する余地が少なからずある。
データによると、小麦では、機械収穫時の損失率を平均1ポイント低減するだけで、約125万トンの食糧損失をなくすことに相当する。中国では食糧生産が毎年豊作を続け、食糧総生産量はすでに9年連続で6億5000万トンの水準を確保しているが、それでも機械収穫損失率の1ポイント低減は食糧安全を安定させる上で重要な意義を持つ。
食糧節約キャンペーンを繰り広げ、機械収穫時の損失削減を含む全過程で節約やロス削減を踏み込んで推し進めることは、食糧の有効供給の増加に相当し、食糧安全の基盤強化に寄与する。
中国は「世界の耕地の9%、淡水資源の6%で、世界人口の20%近くを養う」という成果をすでに達成したが、食糧増産は資源面と環境面の二重の制約を受けている。そうした状況下でも、食糧の節約と損失削減によって、耕地、水、肥料、農薬の節約、排出削減と炭素削減が可能になり、食糧生産のグリーン・トランスフォーメーション、農業の持続可能な発展を実現することも可能になる。(提供/人民網日本語版・編集/NA)
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