最新の統計によると、2023年末時点で中国の森林率は25％を超え、森林蓄積量は200億立方メートル以上となった。人工林の面積は世界一であり、中国は世界で最も緑化を進めた国となった。

森林・草原産業は、環境に配慮しながら地域住民を豊かにする産業だ。雲南省大理市では「小さなクルミ」を「大産業」へと発展させた。その総合生産額は180億元（約3600億円）以上に達し、農家37万世帯の地元での就業や増収へとつながっている。広西チワン族自治区岑渓市では伝統的な森林地養鶏業のトータル産業チェーンを構築し、年間収入は3億元（約60億円）を超えている。2023年末時点で中国の森林・草原産業の総生産額は9兆元（約180兆円）を超え、「木材・竹加工」「森林食品」「林下経済」「エコツーリズム」という四つの主要産業は年間生産額が1兆元（約20兆円）を超えている。中国は世界における主要林産品の最大の貿易・生産・消費大国となっている。

森林など生態系の質を向上させることで、炭素固定能力を高めることもできる。現在、中国全体の森林・草原の年間二酸化炭素吸収量は12億トン以上で、世界一となっており、カーボンクレジット取引の実施における有利な条件が整っている。福建省三明市将楽県白蓮鎮墈厚村では、炭素吸収量を売った収益で建設した道路によって、山中の孟宗竹を迅速かつ効率的に搬出できるようになり、緑地を利用して経済的利益を得る象徴的な事例となっている。中国初の「林業カーボンクレジット」の発行、地域をまたぐ取引の実現、さらに「二酸化炭素吸収＋会議カーボンニュートラル」など新たな応用シーンも広がっており、三明市の林業カーボン取引額はすでに3000万元（約6億円）に達している。

世界的に森林資源が減少し続ける中で、中国では何年も連続して森林面積と森林蓄積量がいずれも増加している。（提供/人民網日本語版・編集/NA）