まるでオフィスにいるみたい?京滬高速鉄道の車内に漂う「仕事モード」―中国

人民網日本語版    2024年11月20日(水) 23時30分

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中国のネットユーザーの間で、北京と上海を結ぶ京滬高速鉄道の車内が「仕事モードのレベルがオフィス以上」と話題になっている。

多くの人が「仕事モード」の漂う場所と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、ワーカーにとっての「第二の家」とも言えるオフィスだろう。しかし、中国のネットユーザーの間では最近、北京と上海を結ぶ京滬高速鉄道の車内が「仕事モードのレベルがオフィス以上」と話題になっている。

月曜日の朝9時に上海の虹橋駅から北京南駅に向かう高速列車・G8号に乗り、「仕事モード」漂う車内を体験してみた。

上海から北京までの距離は1300キロ以上で、所要時間は4時間半。時速350キロで移動するその車内で、多くの乗客がノートパソコンを開いて仕事をしていた。そのため、京滬高速鉄道は「仕事モードのレベルが最も高い高速列車」や「ワーカー専用列車」などと呼ばれ、話題となっている。

では、乗客は何をそんなに忙しく働いているのだろうか?寧さんと鹿さんという女性の2人連れに声をかけて見ると、鹿さんは「今日は出勤日なので、土日にたまっていた仕事を片付けていた」と話してくれた。

エレクトロニクス業界で働く2人は出張が多く、1カ月に少なくとも2回は北京と上海間を往復しているのだという。

この列車には2人のように仕事をしている乗客がたくさんおり、展示会関係の仕事をしている人やIT関係者、医療関係者など、業界もさまざまだった。そしてその仕事の多くが出張だった。ある乗客は「1カ月の大体3分の1から半分は出張に出かけている」と話した。

平日も週末も、高速列車はほぼ満席となっている。乗務員の戴心妍(ダイ・シンイエン)さんによると、「ノートパソコンを開いて、キーボードを操作したり、電話をかけたりしている乗客がとても多い」という。

乗車チケットが手に入りにくい京滬高速鉄道の魅力は?

ある乗客は、「北京と上海は中国の主要な大都市。ビジネスでの往来が多い。所要時間もそれほど長くないこともあるが、なによりパソコンを使えるというのが利用する主な理由。飛行機だと使えないから」と話した。

全長1318キロの京滬高速鉄道は、北京市・天津市・河北省と、長江デルタを結び、沿線の人口は中国の総人口の4分の1以上を占めている。

今回取材で乗車したG8号は、同鉄道の基準となっている列車で、北京と上海を4時間27分で結んでいる。猛スピードで走る列車の車内で、乗客もまた1分1秒も無駄にすることなく、仕事に勤しんでいる。そんな「仕事モード」漂う車内には、夢を原動力にして奮闘している人もたくさんいた。ある乗客は「勤務時間の8時間をフル活用し、残業はできるだけしないようにしている。8時間を最大限活用できれば、週末を存分に楽しめるから」と話した。

夕方になり、午後5時に北京を出発する列車に乗ると、忙しい1日を過ごし、疲れた表情を浮かべる乗客も多かった。それでも、インタビューが始まると、話題はやはり「仕事」。「趣味が仕事になった」「社員と会社は一緒に進歩していくもの」「普段の取り組みや自分のアイデアを確実に実行することで、社会が変わるよう働きかけることができて、とても楽しい」と話していた。

静かな車内で、多くの乗客が仕事をしているこの「仕事モード」のレベルが最も高い列車は、勤勉に働く中国人と強靭性が高く発展し続ける中国経済の縮図でもあると言えるかもしれない。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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