Record China 2024年11月23日(土) 18時0分
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独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国はバイデン氏を懐かしむことになるのか」について論じたドイツメディアの文章を紹介する記事を掲載した。
記事は、独誌メルクールが16日、来年1月に退任することが決まった米バイデン大統領について「中国はバイデン氏を懐かしむことになるのか。その答えはおそらくトランプ氏が政権を握った後にはっきりするだろう」と報じたことを紹介した。
記事によると、メルクールはトランプ氏について、大統領1期目で中国との貿易戦争を引き起こし、2期目には中国からの輸入品に対する新たな制裁関税の方針を打ち出しているほか、新型コロナウイルス感染症の発生後には「中国ウイルス」という言葉を繰り返して世界中の中国人を怒らせるなど、中国にとっては非常に厄介な存在であるとの認識を示した。
また、バイデン氏の対中政策も決して順調ではなく、2022年春には最低点に達したと指摘。米国は中国製と見られる偵察気球を撃墜したことで関係がぎくしゃくし、ブリンケン国務長官が訪中を取りやめたほか、その数か月後には当時の米下院議長のペロシが台北を訪問して中国政府が猛反発したと紹介した。そして、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が昨年「米国主導の西側諸国が中国を封じ込め、包囲、抑圧している」と異例の名指しによる米国批判を行うなど、中国は米国との関係破綻を示唆する態度を見せてきたとする一方で「バイデン氏は中国に対して友好的な人物ではないが、それでもトランプ氏よりは信頼できるパートナーだった」と論じた。
そして、トランプ氏が発表した第2次政権の人事からは、中国に対する強硬な姿勢が見て取れると紹介。国務長官就任が予想されるマルコ・ルビオ上院議員、ホワイトハウスの国家安全保障顧問に就任すると見られるマイク・ウォルツ下院議員は対中強硬派であり、特にルビオ氏は最もタカ派的な人物とみなされているとした上で「中国が間もなくバイデン政権を懐かしむような気持ちで振り返るようになることは、十分に予想できる」との見方を示した。
記事はさらに、ロシア・ウクライナ紛争における中国の立ち位置について「中国はロシアの最も緊密な政治的同盟国。ウクライナの主権を尊重しつつ、ロシアの安全保障上の必要性を認識するなど、一見バランスを取っているように見える中国だが、実際にはモスクワ寄りの立場。ロシアと中国はBRICS諸国の枠組みの中で緊密に連携し、欧米が支配する世界秩序に取って代わろうとしている。もし中国がロシアの武器生産に直接関与するようになれば、それは大きな転換点となるだろう」とし、理論的には欧州にも対応策はあるものの、欧州連合(EU)と中国は貿易面でも相互依存しているため中国への制裁措置は限定的になることから「いずれにしても戦争の行方はトランプ氏の手に委ねられている」と論じた独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングの15日付報道も合わせて紹介した。(編集・翻訳/川尻)
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