中国では最近、イノシシによる「事故」が多発し、ネット上で注目されています。多くの都市で頻出し始めたイノシシは、日常生活を妨害しただけでなく、人々の身の安全をも脅かしています。

10月25日、南東部の江西省南昌市進賢県雲橋路で、重さ約100キロのイノシシが住宅街に突入し、地元住民を次から次へと襲い、4人を負傷させました。

10月27日、北京市門頭溝区妙峰山鎮で、けがをしたイノシシが住民の家に侵入しました。

国家林業・草原局が2024年1月に発表した「イノシシの危害防止・抑制のさらなる強化に関する提案」の復文によると、科学的で総合的な評価を経て、イノシシは中国の28の省レベルの行政区画に分布し、数は200万頭、生存の危機はなく、多くの地域で数が多すぎ、26の省レベルの行政区画で被害が発生したことが分かりました。

北京林業大学生態文明研究院の楊朝霞副院長は、「最近、イノシシが頻繁に人間の生活エリアに現れているのは、山を下りての餌探しが一つ目の原因だ。秋と冬の到来に伴い、木の実が次第に落ちて、イノシシの生息地の食料が急激に減少するため、餌を探すために山を下りて農地や町の周辺地帯などに入る。二つ目の原因は人間の活動による影響だ。人間の活動範囲の拡大により、一部の地域の生態保護区と人間の生産生活エリアの境界がますます曖昧になり、イノシシが簡単に生息地を離れて人間の活動範囲に入れるようになっている。また、イノシシへの餌やりなどの行為により、イノシシは人間を恐れるどころか自ら人間に近づくようになっているため、人間の生活エリアに頻繁に現れるようになった」と説明しました。（提供/CRI）