【観察眼】世界エネルギーモデルチェンジには、国際社会の共同努力が不可欠

CRI online    2024年11月6日(水) 13時20分

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国際エネルギー機関はこのほど、最新の年次報告書の「ワールド・エナジー・アウトルック2024年版」と再生可能エネルギー市場レポートの最新版「再生可能エネルギー2024」を発表しました。

国際エネルギー機関(IEA)はこのほど、最新の年次報告書の「ワールド・エナジー・アウトルック(WEO)2024年版」と再生可能エネルギー市場レポートの最新版「再生可能エネルギー(Renewables) 2024」を発表し、世界のエネルギー市場が、中国がリードする「電力時代」に入りつつあると指摘した。この10年間、中国の新規クリーンエネルギー発電量は国内新規電力消費量の半分以上、また、再生可能エネルギー発電設備の年間新規設置は世界の40%以上をそれぞれ占め、二酸化炭素排出量は約30億トン削減され、世界でも屈指のエネルギー消費度の低下が速い国であり、再生可能エネルギーを利用する第一の国となっている。

長年にわたり、中国は世界のエネルギーモデルチェンジの推進者であり、貢献者である。中国国家エネルギー局は今年8月、白書「中国のエネルギーモデルチェンジ」を発表し、太陽光や風力、水力などの再生可能エネルギーから得られた「グリーン電力」の成果を紹介した。2023年、中国社会全体で使われた電力1/3が「グリーン電力」となった。

優れた成績の背景には、中国のエネルギーモデルチェンジに払った多大なる努力がある。

発電量と電力使用量のバランスと電力網の安全で安定した運用を保障するため、内蒙古自治区オルドス市ダラト旗にある20万キロワット風力発電所では、4万キロワットのエネルギー貯蔵システムが建設された。まるで「充電バッテリー」のように、不安定な風力発電による電力を貯蔵し、風力発電の利用効率を高め、電力系統全体の安定性を高めた。

また、青海省では、海南チベット族自治州共和県に世界最大の設備規模の太陽光発電園区である塔拉灘(タラタン)太陽光発電パークが建設され、ここで得られる「光エネルギー」と同県にある龍羊峡水力発電所の「水エネルギー」を接続させることで、天気の変化が太陽光発電に与える影響を減らし、安定した電力を獲得している。太陽の光が強い時には、太陽光発電を使用し、代わりに水力発電は停止したり、少なくしたりする。また、天気が変わり、あるいは夜になると、電力網調整システムを通じて自動的に水力発電が行われる。このようなグリーンプロジェクトは、中国にはまだたくさんある。

IEAが報告書を発表するにあたり、ファティ・ビロルIEA事務局長は、「今の世界のエネルギー物語は、ほとんどが中国の物語である」と称賛した。このような評価に対し、中国外交部の林剣報道官は、「世界のエネルギーモデルチェンジには『中国の物語』だけではなく、各国が団結して協力する『世界の物語』が必要だ」と話した。

林報道官が述べたように、中国一国の力だけでは、世界のエネルギーモデルチェンジの重荷を担うことは難しく、各国が手を携えて前進し、「多国交響曲」を共に奏でる必要がある。中国も実際の行動でこの理念を実践してきた。

中国は数年来、世界100以上の国・地域と広い範囲で協力してグリーンエネルギープロジェクトを展開してきた。カザフスタンで、中国企業が投資、建設に参加したシェレク風力発電所は、総設備規模が60メガワットに上り、現地の伝統的な石炭火力発電と比べて、年間平均約16万トンの二酸化炭素排出量の削減に成功した。ほかに中国企業が請け負っている海外の発電所で言えば、アラブ首長国連邦のアルダフラ太陽光発電所は20万世帯の住民の電力需要を満たし、毎年240万トンの炭素排出量を削減、また、アンゴラのカクロ・カバサ水力発電所は、アンゴラ全国の50%以上の電力供給需要を満たし、温室効果ガス排出量を毎年約720万トン、石油と石炭資源の消費を毎年273万3000トン、それぞれ削減できている。さらに、昨年には、上海電気と日本の日立エナジーが洋上風力発電事業に注力する合弁会社を新たに設立し、エネルギーのグリーン・低炭素モデルチェンジを共同で加速させた。

中国が改革を全面的に深化させ、開放を拡大する中で生まれた中国国際輸入博覧会(輸入博)が、今日(11月5日)上海で第7回の幕を開けた。輸入博はこれまで各国企業が持続可能な発展の新たな成果を披露し、最新のグリーン・低炭素技術を共有する重要なプラットフォームとなってきた。過去には、スイスの食品・飲料会社ネスレがカプセル式コーヒーのカプセルを回収して得られた再生アルミニウムで製造した限定版の自転車や、トヨタ自動車が紹介した水素エネルギーの「製造-輸送-貯蔵-使用」といった応用シーン、フランスの食品企業ダノンが炭素回収・貯留技術を利用して製造した「スマート・カーボンボトル」などが注目された。今年の輸入博では、世界各国が共同で持続可能な発展を推進する中で、「グリーン発展」に関する内容は過去よりも増えることが予想される。ぜひ注目したい。(提供/CRI

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