小島康誉 2024年11月9日(土) 16時0分
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新疆大発展の基礎を築いた人々。
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10月下旬から11月初め、中国新疆を再訪した。中国人民政治協商会議新疆ウイグル自治区委員会の努尓蘭・阿不都満金主席による歓迎宴出席、新疆博物館へ約40年間収蔵していた謝家道・徐庶之両画伯作品68点寄贈・開幕式出席、シルクロード交流亀茲文化シンポジウムで「前世紀80年代キジル千仏洞保存活動」発表、各種取材受け、クムトラ千仏洞・スバシ故城・キジル千仏洞・魏晋地下博物館など参観、新疆政府の孫紅梅副主席による歓送宴出席など順調だった。これらの活動は多々報道され、細やかではあるが相互理解を促進した。
【その他の写真】
新疆人民劇場(日本の国宝に相当する全国重点文物保護単位)も参観した。2001年、新疆政府主催「小島氏新疆来訪20周年記念大会」が開かれた懐かしい場所。阿不来提・阿不都熱西提新疆政府主席(当時)の提案で開催され、日本側の杉本信行公使ら30人ふくめ約800人が参加し盛大だった。
その新疆人民劇場に新疆大発展の基礎を築いた人々が一堂に会した貴重な写真が展示してあったので紹介したい。1955年10月、新疆ウイグル自治区成立祝賀式典の際、翌年竣工の人民劇場の模型の前で撮影された写真である。
(写真右から)賽福鼎・艾則孜(1915-2003):新疆ウイグル自治区の初代主席や全国人民代表大会の第1~7期副委員長などを務めた。陶峙岳(1892-1988):国民党軍新疆司令官として1949年9月25日、将兵10万に人民解放軍に従うとする「起義」を発し、解放軍の新疆平和裏進駐を図った。中華人民共和国成立後は新疆生産建設兵団司令などを務めた。包尓漢・沙希迪(1894-1989):新疆省(当時)主席として、1949年9月26日、省人民に「起義」を発し、解放軍新疆平和裏進駐を図った。新疆ウイグル自治区成立後は中国人民政治協商会議新疆ウイグル自治区委員会主席などを務めた。
王恩茂(1913-2001):人民解放軍359旅団として奮戦し、1949年12月には第ニ軍を率いて南新疆まで進軍、国民党軍から新疆を平和裏に解放した。新疆ウイグル自治区成立後は共産党新疆党書記などを長く務めた。董必武(1886-1975):中国共産党創始者のひとりで、1949年10月1日、毛沢東主席が天安門上で中華人民共和国成立宣言をした際には、そのすぐ後ろに立っていた。
新疆再訪直前に中国大使館での「多彩新疆」写真展・交流会に出席した。努尓蘭・阿不都満金主席が「新疆の概要・発展・安定・交流」などを映像で紹介しながら自信あふれた発表。次に呉江浩大使が「中国の西への重要拠点、人々は安穏な生活で団結し経済は発展し、内外観光客も急増中」などと力強く挨拶。政財界・華人華僑など各界百数十人の拍手につつまれた。
つづいて筆者が「新疆は日本ではあまり知られていない。一部のメディアでは誤解を生むような情報が流れている。1982年以来、新疆を150回以上訪問し、新疆の各族諸氏とリスペクトしあって、100項目以上の活動を実践してきた私からすると、一部の人々は新疆について誤解しているように思う。〈一帯一路〉の要衝として大発展中の新疆には温かい人情、美味しい料理、美しい風景、素晴らしい世界遺産、楽しいイベントが溢れている。この写真展を通じて、新疆への理解が更に進むことを期待したい。皆様も是非、新疆へ出かけ、自分の目と足で新疆の姿をお確かめ下さい。私も来週、再び訪れます」と挨拶した。
紹介した人々はじめ多くの方々の尽力で大発展中の新疆、コロナ禍で途絶えていた日本からのツアーも復活中、来年の海外旅行はシルクロード新疆をお選びになっては如何でしょう。来年は新疆ウイグル自治区成立70周年でもあり、更に盛り上がるだろう。
■筆者プロフィール:小島康誉
浄土宗僧侶・佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表・新疆ウイグル自治区政府文化顧問。1982年から新疆を150回以上訪問し、多民族諸氏と各種国際協力を実施中の日中理解実践家。 ブログ「国献男子ほんわか日記」 <新疆は良いところ>小島康誉 挨拶―<新疆是个好地方> 書籍はこちら(amazon) 小島康誉氏コラム
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