中国国家エネルギー集団が22日に明らかにしたところによると、同集団の北京低炭素クリーンエネルギー研究院などの機関の科学研究者が協力し、新型触媒技術を開発した。石炭、天然ガスまたはバイオマスから転化・生成された合成ガスにより、高級化学品の線形アルファオレフィンを直接生成することに成功した。同技術は国際的な技術の空白を埋め、高級線形アルファオレフィンを生成する新しい方法を提供している。これに関連する研究成果は「ネイチャー」誌にオンライン掲載された。科技日報が伝えた。

線形アルファオレフィンは高級ポリオレフィン、潤滑油、高級洗剤などの高級化学品を合成するための重要原料で、幅広い用途を持ち、市場の需要を満たせていない。現在、中国の線形アルファオレフィンは主に輸入に依存し、価格は高止まりしている。独自の知的財産権を持つ新しい線形アルファオレフィン合成技術の開発は、中国の先端化学工業にとって重要な意義を持つ。

科学研究者は最新の研究で、鉄触媒の活性相の性質を深く研究することで、従来の酸化鉄触媒と異なる新しいアプローチを打ち出した。高い炭素効率性、低二酸化炭素、高い活性を持つ純相炭化鉄触媒システムを確立した。論文の筆頭著者兼共同連絡著者で、国家エネルギー集団北京低炭素クリーンエネルギー研究院石炭間接液化技術研究センター方向性合成触媒部マネージャーの王鵬（ワン・ポン）氏は、「新技術の研究開発成功は中国の線形アルファオレフィン産業の先端化への飛躍実現をけん引することになる」と述べた。

新技術の二酸化炭素発生量が既存技術より80％低く、新技術のアルファオレフィン収率は同じ反応温度で既存技術の100倍以上に上り、250～290℃の温和な条件でアルファオレフィンの生成を実現でき、線形アルファオレフィンの大規模工業連続生産への道を開いたことは特筆に値する。（提供/人民網日本語版・編集/YF）