北京市をはじめ複数の地域で中医学に特化した夜市「中医夜市」が開催されるようになった。そこで脈を見てもらったり、鍼灸治療を受けたり、香嚢（匂い袋）を買ったり、茶飲料を飲んだりするのが、若者のナイトライフの新たな選択肢になった。

北京市豊台中西医結合病院の中医学専門外来の焦志宏（ジアオ・ジーホン）主任医師は、「毎日200人余りを診察しており、大半が若い人だ。若者は昼間は仕事があって病院で検査を受けるだけの十分な時間が取れないが、自分の体の状況について知りたいので、晩に夜市に来て問い合わせや受診をしている」と説明した。

北京市順義区の京順中医堂広場で9日に開催された中医学夜市は、午後6時を過ぎると訪れた人でごった返すようになった。夜市には中医薬茶、中医薬の鑑別、中医学の無料診察、中医学知識の教育、手作り体験などのイベントコーナーが設置され、どのコーナーにも「一度体験してみたい」という市民の長い列が並び、行列の中には若者の姿が多く見られた。

若者を最も引きつけたのは中医薬ミルクティーの店で、夜市の終了までまだ2時間ある時間帯に、中医薬材料を使ったミルクティーの試飲は終了した。隣の阿膠（生薬の一種）の店も大人気で、スタッフによると、夜市の初日は試食用の楊枝を700～800本用意したが、全部使い切ってしまった。2日目と3日目は試食する人がさらに増えたという。

北京市朝陽区に住む00後（2000年代生まれ）の張さんは、地下鉄に1時間余り乗って夜市にやって来た。張さんは「伝統的な中医学の病院に比べて、夜市なら専門家に対面で質問でき、いろいろな中医学の茶飲料を体験することもでき、より気軽で取り入れやすい感じがする。まとめてみると、夜市は味わい、見てもらうことができる上、楽しんで、病気を未然に防ぎ、ヘルスケアについて学び、知識を蓄えることができる場所だ」と話した。（提供/人民網日本語版・編集/KS）