中国が台湾を取り囲み軍事演習、双方の民衆は平和を願う―仏メディア

Record China    2024年10月18日(金) 9時0分

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16日、仏RFIは、台湾独立を警戒する中国が台湾周辺で軍事演習を行う中、中国側、台湾側の「最前線」の住民はそれぞれ平和を願っていると報じた。

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2024年10月16日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、台湾独立を警戒する中国が台湾周辺で軍事演習を行う中、中国側、台湾側の「最前線」の住民はそれぞれ平和を願っていると報じた。

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記事は、中国人民解放軍が14日、台湾の北部、南部、東部の海域で合同軍事演習「聯合利剣―2024B」を実施したと紹介。演習の目的について、軍事力を誇示すると同時に、台湾当局と国際社会に対して、台湾の主権に関する中国の立場は揺るぎないものであり、いかなる形の分離独立活動も容認しないという明確なメッセージを送ることだと伝えた。

そして、台湾国防部が15日に同演習について、軍用機による過去最多の153回の出撃に加え、軍艦14隻が複数の海域で演習したと報告するとともに、軍事演習実施の背景には頼清徳(ライ・チンダー)総統が10日の「双十節」の演説で「中華人民共和国は台湾を代表することはできない」と述べ、台湾は中国の「併合」に断固として抵抗し、主権を守ると表明したことへの明確な「警告」との認識を示したことを紹介した。

さらに、今回の演習では空母「遼寧」が与那国島近海で演習を行ったことで日本側が戦闘機を緊急発進させ、日本政府が「深刻な懸念」を伝えたほか、フィリピンも演習後、民間船が中国の海警船に衝突された11日の事件を非難するとともに、15日に米海兵隊との毎年恒例の合同軍事演習を開始したと伝えた。


その上で、台湾海峡の両岸間、さらには周辺国の緊張が高まり、中国軍による軍事演習が「常態化」しつつある中でも、台湾市民は戦争勃発の可能性は低く、パニックには陥っていないようだと指摘。仏AFP通信の記者が中国から台湾に最も近い福建省平潭県と、台湾から中国に近い南竿島を訪れたところ、いずれの市民も依然として平和と台湾海峡の緊張緩和を望んでいることが分かったとした。

記事は、平潭県では露天商らが地元経済の活性化を理由として台湾海上情勢の緩和を望んでいると紹介。地元の免税商業エリアでは多くの店が閉まっており、ビーチでサンダルやバケツを売る小さな露天商が「以前は多くの台湾人がここを訪れていたが、今では交通が不便になり客が来なくなった」と語ったことを伝えた。

また、南竿島では飲食店のオーナーが中国による軍事演習は「一種の威嚇」との認識を示す一方で「この状況に慣れてしまってはいけない。中国と台湾の双方の発展にとって平和は不可欠で、台湾海峡の平和が維持されることを望んでいる」と述べたほか、ある農家が「中国と台湾の人々は一つの家族。戦争は誰も得をしない」と語り、台湾の与党・民進党が挑発しない限り戦争は起こらないとの考えを示したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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