Record China 2024年10月18日(金) 5時0分
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16日、中国メディアの環球網は、LVMHの第3四半期の収益が予測を下回った要因に、日本市場の成長が減速したことが挙げられるとした記事を掲載した。
2024年10月16日、中国メディアの環球網は「売り上げの減少、日本市場の成長減速。LVMH第3四半期の収益が予測を下回る」と題した記事を発表した。
15日に仏高級ファッションブランド会社LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(以下、LVMH)が発表したデータによると、24年第3四半期の収益は前年同期比3%減の190億7600万ユーロ(約3兆903億1200万円)、同社の主要部門であるファッション・レザーグッズ部門の収益は前年同期比5%減の91億5100万ユーロ(約1兆4824億6200万円)となっている。
同記事はLVMHのファッション・レザーグッズ部門の今年の第3四半期の収益について、投資調査・分析プラットフォームのビジブル・アルファ(Visible Alpha)が集計したアナリストの平均予測、96億7000万ユーロ(約1兆5665億4000万円)を下回っていることに言及した上で、「ルイ・ヴィトンやディオールといった高級ブランドへの強い需要が同部門を引き続き支えてはいるものの、市場全体の厳しい環境が売り上げ減少の要因となった」と分析している。
他部門の収益を見ると、24年第3四半期の時計・宝飾品部門の収益は前年同期比4%減の23億8600万ユーロ(約3865億3200万円)、ワイン・スピリッツ部門は7%減の13億8600万ユーロ(約2245億3200万円)と減少した一方、香水・化粧品部門は3%増の20億1200万ユーロ(約3259億4400万円)と成長している。
LVMHは、第3四半期における収益減少は、主に円高の影響による日本市場での成長減速に起因しているとした。環球網は、「円高は輸入コストの増加を招いただけでなく、日本国内での国際観光客の消費を減少させたため、観光消費に依存する高級ブランドにとって厳しい状況となっている」と論じた。さらに、「世界的な経済の不確実性、インフレ圧力、そして消費者の慎重な支出姿勢が、LVMHの業績に影響を及ぼす重要な要因である」と論じた。
上述のようなLVMHの現状を踏まえ、同記事は、「LVMHは数々の課題に直面しながらも、依然として楽観的な姿勢を示している」とした上で、LVMHの会長兼CEOであるベルナール・アルノー氏が「現在の不確実性が高い環境においても、LVMHのブランド力とチームの専門能力に自信を持っている。LVMHは引き続き製品革新、ブランド構築、顧客サービスへの投資を行い、世界のラグジュアリーマーケットでのリーダーシップを強化していく」とコメントしたことを紹介した。
同記事によると、LVMHはデジタルトランスフォーメーションの強化、サプライチェーンの最適化、新興市場の拡大を通じて、現在の市場の課題に対応していくのに加え、マクロ経済の動向を注視しつつ、経営戦略を柔軟に調整し、長期的な持続可能な成長を目指していくという。
同記事は、LVMHの業績報告を受け、業界内では高級品市場の将来に対する注目が高まっていると紹介。「今後、ケリングやエルメスなど他の高級ブランドによる24年第3四半期決算発表が控えており、市場はこれらの企業の業績も同様の影響を受ける可能性があると予想される」とした上で、「投資家やアナリストは、高級品市場全体の健全性や発展の方向性を評価するため、これらの報告を注視している」と伝えた。(編集・翻訳/奈良)
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