中国科学技術大学研究チーム、7キロ超の分散型光量子計算を実現

CRI online    2024年10月10日(木) 16時50分

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中国科学技術大学の研究チームは7キロ超の分散型光量子計算を実現しました。

中国科学技術大学が7日に明らかにしたところによりますと、同校の郭光燦院士(アカデミー会員)チームがマルチモードを用いた固体系量子メモリーと量子テレポーテーションに基づき、中国東部に位置する安徽省合肥市で7キロに及ぶ非局所操作の量子ゲートを実現し、分散型のドイッチュ・ジョサアルゴリズムと量子位相推定アルゴリズムを実演しました。これに関する研究成果はこのほど、学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されました。

量子計算は現在、国際的な科学研究の重要な分野となっています。従来のやり方は、1台の量子コンピューターで多くの量子ビットを次々と実現することですが、量子ビット数の増加に伴い、信号のビット間クロストーク、配線、冷却などの面で技術的制限が生じる可能性があります。このため、複数の量子コンピューターを開発し、それらを遠隔で相互接続し分散型量子計算を実現させ、遠隔で「スーパー量子計算力」を形成することは、量子計算の研究において新たな構想となっています。

中国科学技術大学の研究チームは量子テレポーテーションに基づき、二つの量子ノード間の非局所操作における量子ゲートを構築しました。二つの量子ノード間の直線距離は7キロに達し、中国科学技術大学東キャンパスと合肥市大蜀山の東側にそれぞれ置かれています。研究チームはまず、二つのノード間で通信波長帯光子と専用の光ケーブルを使って量子もつれ状態の遠隔配信を実行しました。その後、中国科学技術大学ノードと大蜀山ノードはそれぞれローカルでの2ビット量子ゲートの操作を実行しました。

実験結果によりますと、中国科学技術大学ノードの光子と大蜀山ノードの光子との間で2ビットの非局所量子ゲートの操作が完了し、そのうち、CNOTゲートの忠実度は88.7%に達しました。固体系量子メモリーの量子もつれ状態の保存時間は80.3マイクロ秒に達し、量子もつれ状態による保存時間のパターン数は1097に達し、非局所操作の量子ゲートの生成速度は大幅に向上しました。

研究者は、この研究は初めて二つの地点で分散型光量子計算のデモンストレーションを実現し、量子ストレージと通信光ケーブルに基づいて分散型量子計算ネットワークを構築する実行可能性を示し、大規模な量子計算の実現に新たなアイデアを提供したとみています。(提供/CRI

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