人民網日本語版 2024年9月19日(木) 15時0分
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中国が衛星・地球間通信の「高速道路」を建設した。
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新疆ウイグル自治区タシュクルガン・タジク自治県に位置するパミール高原慕士塔格峰エリアの標高4800メートルの山頂には直径6メートルの白い「球」がそびえ立つ。頂部がゆっくり開かれると、中の500ミリ口径の光学アンテナが正確に宇宙に向けられ、衛星が伝送する貴重な観測データを高速受信するようになった。新華社が伝えた。
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これは中国が独自に開発した衛星・地球間レーザー通信地上システムだ。
タシュクルガン・タジク自治県県衛星・地球間レーザー通信地上ステーションが15日に正式に完成し、通常運用を開始した。これは中国で初めて商業化された衛星・地球間レーザー通信地上ステーションだ。
衛星・地球間レーザー通信地上ステーションを建設するのはなぜか?
中国科学院空天情報革新研究院の李亜林(リー・ヤーリン)シニアエンジニアは、「中国の衛星データ受信は現在、マイクロ波地上ステーションのみに依存している。中国の衛星技術の急速な発展に伴い、衛星観測によって生成されるデータが幾何学的に成長し、大量のデータを速やかにダウンロードできないという問題が日増しに顕著になっており、衛星データ資源の効率的な利用が大幅に制限されている」と説明した。
衛星・地球間レーザー通信はレーザーを担い手とし、情報伝送速度はマイクロ波通信の最大1000倍近くに達する。李氏は「周波数帯を道路に例えると、マイクロ波Xバンドは1車線で、マイクロ波Kaバンドは4車線だ。そしてレーザーは100本、さらには1千本ほどの車線に対応できる」と述べた。
欧米や日本などの先進国は衛星・地球間レーザー通信技術の発展を急いでおり、衛星・地球間高速レーザー通信ネットワークの建設を展開している。中国の衛星・地球間レーザー通信技術の発展も非常に急速で、一連の重要中核技術の研究開発を行っている。タシュクルガン・タジク自治県衛星・地球間レーザー通信地上ステーションの正式な完成は、中国の衛星・地球間レーザー通信の工学的応用をさらに推進する。
タシュクルガン・タジク自治県が選ばれたのはなぜ?
中国科学院空天情報革新研究院の王建平(ワン・ジエンピン)シニアエンジニアは、「衛星・地球間レーザー通信は曇、雨・雪などの気象と乱気流の影響を受けやすい。慕士塔格峰エリアは大気条件が良く、視界が優れ、世界一流の光学ステーションの立地に匹敵する上、乾燥した気候で雨が少なく、年間を通じて衛星・地球間レーザー通信任務を実施でき、極めて優れた立地だ」と述べた。
中国科学院空天情報革新研究院の黄鵬(ホアン・ポン)研究員は、「タシュクルガン・タジク自治県衛星・地球間レーザー通信地上ステーションの通常運用は、中国の次世代衛星・地球間大量データ伝送システム計画と次世代衛星地上ステーションネットワーク建設のための基礎をしっかり固める」と述べた。
中国は国家衛星・地球間レーザー通信地上ステーションネットワークの建設を計画・論証中だ。中国の西南、西北、東部地域で複数の衛星・地球間レーザー通信地上ステーションを建設しネットワークを構築することにより、衛星・地球間レーザー通信への気象の悪影響をさらに克服し、衛星・地球間レーザー通信の可用性を大幅に高めることができる。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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