Record China 2024年9月8日(日) 19時10分
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香港メディアの香港01は7日付で、米国での報道を引用しながら、中国人の間で「移住するなら米国よりも日本の方がよい」という声が出ていると紹介する記事を発表した。
中国のネットでは最近になり、「潤学(ルンシュエ)」という言葉の使用が急増した。「潤学」とは、中国大陸部を離れて先進国に移民する方法を研究することを意味する。米国における最近の報道によれば、中国では新しい移民ブームが発生しており、数が多いだけでなく目的地が多様化している特徴がある。多くの人が米国や他の西側諸国に向かっているが、日本に移住する中国人も増えている。そして、長期にわたって日本に住むことになった中国人からは、米国ではなく日本に来てよかったとする声が出ているという。
移民先に日本を選ぶ中国人の多くは比較的裕福で高等教育を受けている。彼らは米国よりも日本に魅力を感じる理由として、中国からの近さ、住みやすい環境、豊かな文化などを挙げる。また、日本の移民政策は高技能専門職に有利であり、一部の西側諸国のように移民に対して強い反感を示すこともない。
中国人の投資家、企業家、知識人、芸術関係者などが、日本を活動拠点にすることを考えて不動産を購入している。公式データによると、2023年には300万人以上の外国人が日本に滞在しており、うち中国人が最多の82万2000人だった。しかも中国人の数は前年の76万2000人と比べて大きく増えた。
東京大学の客員研究員である賈葭氏も日本に活動拠点を移した中国人の一人で、最近の講座では中国大陸部では「タブー」である台湾や民主主義についての議論を行った。賈氏には中国メディアに所属するジャーナリストとしての経歴があり、最初は米国への移住を考えていた。新型コロナウイルス感染症の発生のために急いで出国しようとしたが、米国滞在のビザを取得できず、「米国を放棄して日本に飛び込む」ことを選んだ。賈氏は、米国では不法移民問題が特に議論される一方で、日本に来てみると移民政策が想像していた以上に寛大であることにやや驚き、「日本は米国よりも良い」と思ったという。
報道によると、米国の移民政策は年々厳格になっており、過去1年で数千人の中国人がメキシコとの国境で逮捕され、留学生が入国時に尋問されることもある。中米関係の緊張も、米国側が中国人に対するスパイ活動への疑念を強める要因になっており、米国の一部の州では中国人の不動産購入を制限する法律が制定された。22年に日本に移住した中国人の人権派弁護士の李金星氏は、米国は、最も友好的で米国の価値観を最も尊重する中国人を拒絶していると述べた。
李氏や賈氏のような知識人にとって、中国の抑圧的な統治に対して、日本はより自由な空間を提供してくれるという。また、裕福な投資家やビジネスマンにとって、日本には「財産保護」の利点があるとされる。スイスに本社を置き投資による市民権や永住権獲得のコンサルティングなどを手掛けるヘンリー・アンド・パートナーズによると23年には中国から1万4000万人の高額資産の保有者が海外に移住した。総数として世界一であり、日本は人気の目的地という。
中国の芸術関係者で日本に移住する者もいる。バレエダンサーの杜海(日本では「ドゥ・ハイ」の通称も併用)氏は日本を選んだ理由として、日本ではバレエ界が非常に活発であり、多くの専門的なバレエ団と優れたダンサーがいることと説明した。当初は日本人が不親切ではないかと心配していたが杞憂に終わり、現在は日本での生活を非常に楽しんでおり、日本国籍の取得を検討しているという。(翻訳・編集/如月隼人)
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