米国ジョージア工科大学が中国学術界との交流を終了―香港メディア

Record China    2024年9月9日(月) 8時30分

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米ジョージア工科大学は6日、中国側との協力関係を終了すると発表した。同校は中国軍と関係がある団体と協力しているとの指摘を受け、米連邦議会が調査を行っていた。写真はジョージア工科大学の構内の風景から。

香港メディアの香港01は、米ジョージア工科大学が6日に中国の天津および深センとの研究、教育の協力関係を終了すると発表したと報じた。同校は中国軍と関係のある団体と協力しているとの指摘を受け、米連邦議会が調査を行っていた。

米連邦議会下院の中国問題特別委員会は5月、ジョージア工科大学に対して、同校が天津大学と共同で進めている最先端半導体技術に関する研究の詳細を問い合わせた。天津大学およびその附属機関は、米国の国家安全に危害を及ぼす行為、例えば商業秘密の盗用や中国当局との研究協力による中国の軍事開発を進めているとされ、2020年に米国商務省の輸出制限リストに加えられた。

ジョージア工科大学で広報を担当するアビゲイル・タンペイ氏は、天津大学が同リストに掲載されて以来、同校側も中国での活動状況を評価してきたと説明した。タンペイ氏はさらに「天津大学にはこの状況を是正するための十分な時間があった。しかし、天津大学は現在もリストに掲載されているために、ジョージア工科大学と天津大学、またはジョージア工科大学深セン校との協力は不可能になった」と述べた。

ジョージア工科大学は米国の一流の工学系大学であり、米国国防省の主要な資金提供対象の一つでもある。ジョージア工科大学は中国との協力終了についての声明で、深セン校での活動を停止するが、現在在籍している約300人の学生は引き続き学業を続けることができると説明した。

ジョージア工科大学は24年1月、アトランタと天津の国際ナノ粒子およびナノシステムセンターの研究者がナノ素材のグラフェンを用いて世界初の機能性半導体を作り出したと発表した。同センターはこの成果について、電子技術に「パラダイムシフト」をもたらし、より高速な計算を実現することが可能になると説明した。

米下院の中国問題特別委員会は5月に、天津の研究センターが中国の企業に属し、その子会社が人民解放軍に製品を供給していると指摘した。ジョージア工科大学のこの天津プロジェクトを主導する科学者は、研究成果はすべて公開されており、協力は広範な法的審査を通過していると述べた。

共和党に所属する米下院教育労働委員会のバージニア・フォックス委員長は、「議会の調査によって、ジョージア工科大学のブラックリストに載った中国の団体との協力を終了させるべきではない」と述べたが、続けて「ではあるが、ジョージア工科大学が正しい決定を下したことを喜ばしく思う。他の大学も同様の措置を取ることを期待する」と表明した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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