【観察眼】運命と共に手を携えて進む

CRI online    2024年9月8日(日) 8時30分

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中国では歴史上実在した数多くの物語が熟語化され、一つの知恵、一つの観念として中国人の文化遺伝子の中に刻み込まれている。

中国では歴史上実在した数多くの物語が熟語化され、一つの知恵、一つの観念として中国人の文化遺伝子の中に刻み込まれている。中国の文化や歴史に詳しい日本の方々の中には、「同舟共済」という熟語をご存じの方も多いと思う。戦国時代(今から約2200年前)の中国で、呉国と越国の国民が同じ船に乗り合わせた。船が川の中央に来たところで、突然大波が立った。危険にさらされた人々は互いに力を合わせて助け合い、ついに無事に対岸にたどり着いた。1艘の船が彼らの運命を一つにし、互いに協力して難関を乗り切らせた。現在、中国とアフリカ諸国はまさに「同舟共済」の運命共同体の関係を発展させている。

中国・アフリカ協力フォーラムサミットが北京で開催されている。2006年の初サミット以来4回目となる。1993年には日本政府が主催するアフリカ開発会議(TICAD)が始まっていると言う人もいるだろうが、中国とアフリカ諸国の関係発展の歴史を振り返れば、20世紀初頭にまでさかのぼることができる。当時、中国とアフリカ諸国は民族解放と国家独立を勝ち取る闘争の中で互いに支持し合っており、双方はこの共通の「船」の上で、互いの政治的信頼を深め続けた。

1971年に、国連で中国の合法的な議席の回復をめぐる投票が行われた際には、多くのアフリカ諸国が賛成票を投じて中国への支持を表明し、中国とアフリカの信頼と協力はさらに深まった。同時に、中国はアフリカを支援し、援助の提供に全力を尽くす。中国が建設を支援したタンザニア・ザンビア鉄道は1976年に正式に開通した。この全長1860キロ余りの、国をまたいだ鉄道は、東アフリカの交通の動脈となっている。インフラ整備の面では、中国はアフリカに持続的な支援を与えている。中国企業がアフリカに建設した重要なインフラプロジェクト(ギブ3水力発電所やモンバサ・ナイロビ鉄道など)は、現地の経済発展を促進するだけでなく、多くの雇用を生みだしている。中国とアフリカの協力の歴史は、双方の政治と経済的利益の結びつきだけでなく、深い友情と文化交流をも示している。双方には共通の歴史があり、どちらも発展という課題に直面しており、共通の運命によって中国とアフリカの関係は絶えず深まっている。

21世紀に入り、中国とアフリカの協力はさらに進展している。2000年には第1回中国・アフリカ協力フォーラムの閣僚級会議が北京で開催され、このプラットフォームは中国とアフリカが集団対話と実務協力を展開するための重要なメカニズムとなった。中国が提案した「一帯一路」構想と、アフリカの「アジェンダ2063」(アフリカ大陸全体における長期計画)は綿密に連携しており、中国とアフリカは、交流と相互参照、多分野での協力を共に推進している。それ以来、運命を共にする中国とアフリカの交流・協力は大きく発展している。

経済協力は双方の協力を知る上で重要な分野である。中国商務部が先日発表した最新のデータによると、2023年の中国とアフリカの貿易額は2821億ドルに達して2年連続で過去最高を更新し、中国とアフリカの半数近い国々との貿易額は前年同期比2桁の伸びとなった。中国とアフリカの投資協力は着実に増加し、中国の対アフリカ直接投資残高は2023年末時点で400億ドルを超えており、アフリカにとっての最も主要な投資国の一つとなっている。過去3年間で、中国企業はアフリカに110万を超える雇用を創出した……中国とアフリカの協力によって、共同の発展が力強く促進され、双方の人民に確実な福祉をもたらしている。

今回の中国・アフリカ協力フォーラムサミットでは、中国・アフリカ協力の新たな一章が開かれた。習近平国家主席は基調演説で「中国とアフリカのすべての国交樹立国との関係を戦略的パートナーシップに格上げし、双方の関係を全天候型の運命共同体として位置づける」と提案し、中国政府は今後3年間で3600億元(7兆2000億円)規模の資金援助を提供し、アフリカが中国で「パンダ債」を発行することを奨励・支持し、中国とアフリカのさまざまな分野の実務協力に強力な支持を提供すると表明した。中国の極めて大きな誠意と熱意がうかがえる。

日本では、先月末にTICAD閣僚級会議が開かれたばかりだ。アフリカ支援問題における中日両国の違いは、中国とアフリカには共通の歴史と、発展という同じミッションがあり、双方は同舟共済の運命共同体であるという点だ。同時に、双方の関係が今回のサミットをきっかけにさらに強化・格上げされたことで、中国とアフリカの協力には明るい未来が期待できるだろう。(CRI評論員)

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