中秋節（旧暦の8月15日で今年は17日）を控え、各地では月餅が市場に出回り始めています。中国中東部の河南省安陽市にある複数のスーパーやベーカリーでは、ヘルシーでシンプルなスタイルの月餅がより多くの人々から人気を集めていることが明らかになりました。

河南省安陽市のあるスーパーマーケットチェーンでは、中秋節まであと十数日あるものの、「月餅商戦」はすでに始まっており、スーパーで最も目立つ位置に月餅エリアが設置され、ばら売り、手作り、ギフトボックスがそろっています。パッケージを見ると、ギフトボックス入り月餅はさまざまな装飾が少なく、実用性を重視していることが分かりました。

価格から見ると、今年は一般的に10元（約206円）以内で、ボックス入り月餅の価格は、主に100元（約2060円）から300元（約6180円）の範囲にあります。また、脂質を抑え、糖質を控えた月餅は今年の新たなセールスポイントとなっています。スーパーのほか、洋菓子店やベーカリーも準備に取り組み、早々と月餅を作り始めています。

あるベーカリーの担当者によると、今年はパッケージが簡素化され、月餅の味も革新されています。アズキ餡やハスの実のペースト、五仁（五種類のナッツを使った中国伝統菓子の餡）といった伝統的な味だけでなく、フルーツやコーヒーなど新たな具材で作られた革新的な味も用意されています。いずれにせよ、今年も消費者が月餅を選ぶ際には健康重視という趣向がみられるとのことです。

河南省安陽市のあるベーカリーの店長は、「低糖、低脂質の月餅は高齢者に好まれている。サンザシ餡の月餅は消化に良いため人気だ」と紹介しました。（提供/CRI）