広東省の大学生、警察犬のハイテク設備を開発―中国

人民網日本語版    2024年9月4日(水) 18時30分

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広州地下鉄の警察犬がスマートヘルメットや戦術ベストなどハイテク設備を搭載した「新スキン」を身にまとった。

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広州地下鉄の警察犬がスマートヘルメットや戦術ベストなどハイテク設備を搭載した「新スキン」を身にまとった。人民網が伝えた。

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この「新スキン」は華南農業大学のチームが広州市公安局公共交通分局特殊警察大隊と共同で中核技術の研究開発を完了した犬用作戦装備で、「ワンワンSP」と名付けられている。

「ワンワンSP」研究開発プロジェクトチームの中核メンバーで、同大学食品学院2021年度入学生の何政康(ホー・ジョンカン)氏は、「この装備はリモート画像センサーとレーザー雲台のリモート警察犬指揮システムを搭載し、レーザー、指令伝達、高画質リアルタイム画面を一体化しており、犬が警官の目の届かない場所に行ったとしても、相対的に複雑な行動指令を実行できる。アドホックネットワーク技術により、電波の状況が悪い場合でも、人間と犬のリアルタイムの通信を維持できる。同プロジェクトは現在、広州市の多くの地下鉄駅で実戦配備されており、重要な場合における警備・保安検査に何度も使用されている」と説明した。

視界外での人間・犬別行動はこれまで長きにわたり、広州市公安局公共交通分局特殊警察大隊を悩ませてきた問題だった。そのため、彼らは特別に「スポットライト測位指揮技術」を研究開発した。しかし、実際の操作においてネットワークの信号、障害物、スペースなどの要因の影響を受け、リモートの正確な指揮が上手く行えなかった。警察OBは、「警察犬をカーブさせられず、座れ、前に進めといった指示しか実行できなかった。前進する際に目的を見失いやすかった」と述べた。


犬用スマートウェアラブルデバイスを研究開発し、リモート操作でリモート指揮を実現すると同時に、警察犬のカーブをサポートし作戦の効率を高めることは可能だろうか。何氏は自身と同じく、同大学の学生科学技術イノベーション・起業連合会に所属する友人で、電子工程学院(人工知能学院)の2021年度入学生の巫沢宇(ウー・ザーユー)氏を見つけた。2人はすぐにチームを作り、一連の準備を経て、犬用ヘッドセットの研究開発に着手した。

人間と犬を別行動で随時動かし、随時停止させるためには、レーザーを誘導し画面をリアルタイムで伝送するカメラが非常に重要だ。レーザーと高画質カメラを搭載しているサポート機器の雲台の適合性はプロジェクトのカギとなった。市場で販売されている雲台は大型で重い。何氏は「市場で主流の複数の雲台を試したが、犬のダッシュが速すぎて効果または安定性が落ちた。そこで自分で開発することを決めた」と振り返った。

警察犬の高速ダッシュの状態と運動の習性に的を絞り、二重フィルタリングアルゴリズムを採用し、雲台の安定性を保証した。その一方で部品をコンパクトに集積し、さらに軽量化した。コアモジュールは爪のサイズしかなかった。

雲台の問題を解決した次はヘルメットだ。犬が快適に装着でき、機器を安定的に搭載できるヘルメットを設計するため、チームはヘルメットのフィット感から着手した。3カ月近くの時間をかけて設計ソフトを研究し、曲面モデリングを学んだ。スプリンガーやマリノアなどの一般的な警察犬の品種の頭の3Dモデリング分析を通じ、異なる品種の警察犬の体を調べヘルメットを設計した。

試験と更新を繰り返した結果、チームはついに実戦に適応できる設備を研究開発した。技術的に「スマート光制御感知+耐マルチパス通信統合」という特長を示すと同時に、軽く、快適に、美しくなった。この設備は現在、模索と高度化を続けているところだ。何氏は「例えば山間部の捜索救助で、バイタルサインの検出でサーマルイメージング装置が必要になる可能性があるが、これを設備に設置し異なる応用シーンに適応させるにはどうすべきか。これは今後考えなければならないことだ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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