Record China 2024年9月5日(木) 12時0分
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華字メディアの日本華僑報網は2日、日本の若者の「消費離れ」に関する評論記事を掲載した。
記事は、「今の日本でまず思い浮かぶのは低欲望社会だが、これはわずか30年ほどのことで、かつての日本人の消費の狂気さはとんでもなかった」と言及。「1987~91年、日本経済は51カ月連続で成長し、消費の波が轟音を立てた。宮崎県は2000億円を投じてシーガイアを建設し、漁業で有名な千葉県は世界トップクラスの屋内型スキー場を建設した」と説明した。
また、「小さな会社の社員もゴルフに明け暮れ、ヘリコプターの送迎サービスまで誕生。ゴルフクラブメーカーはダイヤモンド入りクラブを1億円で販売し、650セットは3日間で完売した」と言及。「この時の日本は低欲望社会ではなく、刹那主義。消費は美徳であった」と述べた。
さらに、「大学生の生活も同様だった。この時期、男位子大学生が東京の街角で女子をナンパしようとしたが、乗っている車が最上位モデルでなければ見向きもされなかった。そのため、名車購入ブームが起き、車を持つことは周囲や社会から認められる物差し、ある意味で身分と地位の象徴になった」と説明した。
一方で、「バブルがはじけるとあらゆる騒ぎが落ち着き始めた。現代の日本の大学生が娯楽に費やす金額はバブル期の水準に戻りつつある。親からの生活費の仕送りは変わっていないが、多くの学生たちは自らアルバイトで稼いで、日常生活に必要な分以外の消費をまかなっている」と指摘。「日本学生支援機構(JASSO)によると学生の84%がアルバイトをしており、コンビニであれば時給800~1200円、さらに高い職場もある」とした。
記事は、「現在の日本の大学生たちが求めているのは、もはやぜいたく品や自動車ではない。彼らの消費観はすでに物質的なものから精神的、体験的なものに変化している」と説明。「彼らは自らのニーズを満たすことをより重視し、収入のほとんどを趣味、あるいは(目的のための)貯蓄に充てている」としたほか、自動車などの高価な消費財を購入する人は大幅に減っており、日本自動車工業会の調査では若者層で「自動車を買いたくない(あまり買いたくないも含め)」と回答した人が6割近くに上ったことを紹介した。
そして、専門家からは「大学生が考える高額消費に関する議論の中で、彼らが求めているのは精神的に豊かな生活と個性であることが分かった。一方で、過去も現在も消費を通じて、自分の好きなものや楽しいことを探していくことはあまり変わっていない」との見方が出ていると説明した。
記事は最後に、「未来の社会はきっと物質的には質素で、精神的には豊かな社会なのだろう。何も不足していない時代には、精神的な豊かさは必然的により幸福を感じるようになる」とし、「全ての大学生に、日常生活を保証しつつ、日本の大学生のように『自分のために生きる』よう努めてほしい」と述べた。(翻訳・編集/北田)
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