人民網日本語版 2024年8月30日(金) 7時30分
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中国科学技術大学の談鵬教授と肖旭博士研究員は火星大気電池の研究で重要な進展を遂げ、火星電池を提案した。
中国科学技術大学が28日明らかにしたところによると、同大学の談鵬教授と肖旭博士研究員は火星大気電池の研究で重要な進展を遂げ、火星電池を提案した。中国新聞社が伝えた。
同電池は火星の大気組成(火星の大気組成をシミュレーションしたもの)を電池の反応燃料物質とし、高エネルギー密度と長期サイクル性能を実現できる。これに関連する研究成果はこのほど、「科学通報(Science Bulletin)」に掲載された。
火星には複数種類の気体成分や激しい温度変動といった複雑な自然環境がある。同チームはこれに基づく火星電池を提案した。放電時に火星の大気を燃料として直接吸い込むというユニークなもので、電池の重量を大幅に軽減でき、宇宙への持ち運びに便利だ。電力を使い果たすと、電池は火星表面の太陽エネルギーなどを利用し再充電し、次の放電に備えることができる。
チームはさらに温度変動と結びつけ火星表面の環境をシミュレーションし、持続的な電力出力が可能な火星電池システムを実現した。
研究によると、0℃の低温では、電池のエネルギー密度は373.9Wh/kg、充放電サイクル寿命は1375時間に達する。つまり同電池は火星で、火星の約2カ月にわたり連続で使用できるというわけだ。
同チームはさらに一体化電極製造と折りたたみ式電池構造設計により、火星大気の有効反応面積を最大化した。また、電池セルのサイズを4平方センチメートルに拡大し、ソフトパック電池のエネルギー密度を765Wh/kgと630Wh/kgに高めた。
チームのメンバーは、「この研究は火星電池の実際の火星環境における応用に概念実証を提供している。今後の研究でさらに固体火星電池を開発し、未来の宇宙探査におけるマルチエネルギー相互補完システムの開発の基礎を固めたい」と説明した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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2024/8/29
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