中国進出30年の米ハリウッド映画、予想外の栄枯盛衰ペース―中国メディア

Record China    2024年8月31日(土) 18時0分

拡大

米ハリウッド映画が中国に進出して30年。ハリウッドは中国市場で良き時代を迎えたが、30年後、その人気は衰退。中国メディアは「予想外の栄枯盛衰のペースに驚かされた」と報じた。写真は米ハリウッド映画。

ハリソン・フォード主演の映画「逃亡者」は1994年、中国内初公開の米国映画として、中国の観客と低迷期の中国映画業界に衝撃をもたらした。ハリウッド映画は中国市場で良き時代を迎えたが、30年後、その人気は衰退。中国メディアは「予想外の栄枯盛衰のペースに驚かされた」と報じた。

中国網によると、中国の2023年の映画興行収入トップ10にはハリウッドから1作品も入らなかった。米メディアの報道によると、ハリウッドの映画作品が中国の興行収入に占める割合は23年に約12%まで低下した。今年の中国映画興行収入トップ10を見ると、「ゴジラxコング 新たなる帝国」が暫定8位に入っているだけだ。

中国市場に進出してから30年になるが、かつての人気は見る影もない。米メディアと専門家は「ハリウッドは近年創意が不足し、攻めの姿勢に欠け、作品が観客に飽きられていることが重要な原因」と分析した。

米CNBCは中国の観客は型にはまったハリウッド映画のストーリーに嫌気が差しているようだと指摘。ハリウッド業界誌「バラエティ」は「ハリウッドは中国で以前のような人気を取り戻すことが難しい。続編やヒーロー物で中国市場へのアピール力を維持しようとすれば、大いに失望させられることだろう。中国の観客は米国のシリーズ物とトム・クルーズ式の個人主義から脱却したようだ」と伝えた。

ハリウッド映画の魅力衰退のもう一つの重要な原因は、中国現地の映画業界の急速な発展に伴う競争だ。

米国の映画研究コンサルティング会社の責任者は「大好評の多くの中国映画は、いずれも実際のエピソードや庶民の生活を原作としており、現実的な生活に即しており共鳴を起こしやすい」と説明。「中国で最近はやっているサスペンス映画は予測困難で語りが巧みという特徴があり、映画観賞の興味をかき立てた。それと比べると、多くのハリウッド映画の続編は最初から最後まで予測可能だ」と述べた。

また中国映画の発展と成長は中国人観客の自国の文化および価値観への承認を示している。米誌「ナショナル・レビュー」が「中国の映画産業が国内市場の需要を満たせるまで強くなるにつれ、文化的な差がより重要な影響力を発揮するようになった」とした通りだ。

中国網は米メディアの「中国は今後もハリウッドにとって欠かせない重要な海外市場だが、この市場での激しい競争に向け姿勢を整え、プランを立て直す必要がある」との見方を紹介。「中国市場でハリウッドが他者を『圧倒』することは今後ないだろう」と言及した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携