Record China 2024年8月30日(金) 6時0分
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28日、第一財経は、日本で米価格の上昇と品不足が発生している状況について、その根本的な原因が政府による「減反政策」にあるとする記事を掲載した。
2024年8月28日、中国メディアの第一財経は、日本で米(コメ)価格の上昇と品不足が発生している状況について、その根本的な原因が政府による「減反政策」にあるとする記事を掲載した。
記事は、日本の7月の米価格が前年同期比17.2%増とこの20年間で最大の上昇幅を記録するとともに、都市のスーパーや米穀店では米の品薄状態が続いていると紹介。農林水産省のデータでは6月末の米市場在庫が同41万トン少ない156万トンと低水準になったことが明らかになり、著しい米不足の状況を日本メディアは「令和の米騒動」などと表現していることを伝えた。
そして、米の価格上昇と供給不足の背景として、昨年夏の酷暑により流通量が減少するとともに品質も低下したこと、小麦価格の上昇に伴いパンや麺などが大幅に値上がりし相対的に割安感が出た米の消費が増えたこと、インバウンド観光客による米消費の増加などが挙げられているとした。
その一方で、農林水産省の元職員であるキヤノングローバル戦略研究所の山下和仁主任が、高温やインバウンド客ではなく、日本政府が長期間実施してきた減反政策に米供給不足の根本的な原因があると指摘したことを紹介。日本政府は米の価格を安定させるため、この50年余りの間、日本人の食習慣の変化に合わせて米の栽培面積を減らし他の作物栽培に転換させる政策を進めてきたとし、この政策によって米の生産量が年々減少する中、需要が逆に増えたことで供給不足が発生したと解説した。
記事は、坂本哲志農水相が先日、現在は新米流通前の過渡期にあり米の在庫が減少していること、地震や台風の備えとして米を大量に購入する動きがあることに触れつつ、新米が出回り始めるようになれば米不足が解消される見込みだと述べ、消費者に理性的な対応を呼びかけたことを紹介した。
その上で、今年の夏も酷暑で、米の主産地では高温被害が出ており収穫量に一定の影響が生じる可能性があること、同省が積極的に進めている耐暑性稲の実用化にはもう少し時間がかかることから、今後の米供給が潤沢とは限らないとの見方を示すとともに、来年の米市場では今年よりも早い段階で供給不足が発生し、価格が上昇し続ける可能性もあるという分析も出ていると伝えた。(編集・翻訳/川尻)
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